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『0能者ミナトシリーズ』あらすじと感想【零能者〈九条湊〉が名だたる怪異たちに挑む】

『0能者ミナトシリーズ』あらすじと感想【零能者〈九条湊〉が名だたる怪異たちに挑む】

寂れた裏通りにある雑居ビル。

その7階に事務所を構えるは、〈九条湊(くじょう みなと)〉という青年。

だらしない服装と大量の借金を抱え、難のある性格をした彼は、しかし怪異退治の専門家でもあった…。

法力や神通力を一切持たず、〈零能者〉や〈無能力者〉と揶揄される彼は、如何にして怪異と対峙するのか。

現行の技術で怪異に挑む、新感覚オカルトシリーズ!

こんな人におすすめ!

  • 雑学が好きな人
  • 妖怪が好きな人
  • オカルトが好きな人

あらすじ・内容紹介

とある裏筋の雑居ビル。

その7階に居を構えるのは、〈九条湊〉。

端正な顔立ちとは裏腹に、服装はだらしなく、方々に借金もある。

その上かなりの毒舌家で、相手を怒らせることを自身の命題としているかのような彼は、優れた怪異退治の専門家でもある。

法力も神通力も、霊感さえも持たず、同業者の御蔭神道や総本山からは〈零能者〉や〈無能力者〉などと揶揄される彼の下には、しかし他の専門家が手を焼くような依頼が数多く舞い込む。

その頭脳によって怪異の正体を解き明かし、現行の技術をもって怪異と対峙する湊。

更に、神降ろしの素質を持つ御蔭神道の巫女〈山神沙耶(やまがみ さや)〉や、10歳にして大人顔負けの法力を持つ総本山の少年〈赤羽ユウキ(あかばね〜)〉も仲間に加わり、彼の戦いは更に激化していく…。

怪異の正体を科学で解明し戦う、新感覚のオカルトシリーズ!

『0能者ミナト』の感想・特徴(ネタバレなし)

個性溢れるキャラクターの人間模様

全部説明してやる

今作の大きな見所は、個性溢れるキャラクター達の活躍だろう。

登場するキャラクター達は皆、異様なクセの強さがある。

主人公にして作品タイトルにもなっている〈九条湊〉は、だらしない服装に多額の借金、誰に対しても不遜で無礼、更にはギャンブル中毒寸前という、紛うことなき〈ダメ人間〉である。

巻を追うにつれて、方々への借金返済のため、脅迫紛いのことや大麻の栽培を始めようとするなど、そのダメっぷりは矯正されるどころか拍車が掛かっていく有様だ。

しかしその実、異様な頭の回転の速さと豊富な知識量を誇り、物事を客観的に分析する能力に長けた人物でもある。

法力も神通力も持たないことで同業者から見下され、〈零能者〉〈無能力者〉などと揶揄されている彼が事件を解決する様には、一種の痛快さを感じるだろう。

そして彼を取り巻くキャラクター達もまた、個性的だ。

御蔭神道に身を置く16歳の巫女〈山神沙耶〉。

とあるきっかけから湊と行動を共にすることになった彼女は、その人の良さから湊の奔放さに振り回されることが多い。

しかしその中で、巫女としての実力から、借金取りへの対応まで多方面に成長を見せる彼女からは、目が離せない。

更に、総本山では天才と一目置かれる10歳の少年、〈赤羽ユウキ〉。

並外れた法力と、一目で怪異の弱点を見抜く天性の勘を持ちながら、大人たちの嫉妬を受けて正当に評価されないことに鬱屈とした想いを抱く彼が、湊との出会いでどの様に変化していくかも見ものだ。

少年ならではの成長スピード(沙耶からは湊方面への成長を心配されているが)は、見ていてまるで、少年漫画のような熱さを感じるだろう。

その他にも、湊と旧知の仲にして沙耶の叔母である〈水谷理沙子(みずたに りさこ)〉や、同じく湊と旧知の僧侶〈荒田孝元(あらた こうげん)〉などの強烈なキャラクターたちが入り混じり繰り広げられる人間模様が、今作を盛り上げる大きな要因であることは間違いない。

是非とも、個性派キャラクター達の奮闘を楽しんで欲しい。

怪異を科学で紐解け!

最新技術だからな。世界最先端だからな

怪異を扱った作品の中でも今作が特徴的なのは、怪異の正体そのものを〈科学的〉に紐解いていく点であろう。

近年では、怪異に対して現実的な対応を取る作品は増えてきたように思う。

それらの作品の中ではしかし、怪異は怪異として、その原理は置いておかれることも多い。

湊が行うのは、怪異の科学的解明であるという点において、今作は他の作品とは違う味わいを放っている。

時に怪異の被害者を分析し、時に過去の文献を漁り、時には化学者の手を借り、怪異を怪異たらしめる〈力〉そのものの正体すら暴いていく様は、中々見られないのではなかろうか。

更に今作には、予言を齎す〈件〉や、行き合えば死ぬという〈七人ミサキ〉、更には大妖怪〈九尾の狐〉や日本創世の神話に登場する〈デイダラボッチ〉など、名だたる怪異たちが登場する。

それらの怪異に対して、どのように科学的な解釈を充てるのかは、是非ともその目で確かめて欲しい。

合間に挟まる、様々な雑学

量子力学的な挙動がいい例だ

怪異を科学的に解釈する為には、様々な知識が必要とされる。

今作では、そういった科学的な知識も豊富に盛り込まれている。

怪異退治の過程で〈アナフィラキシーショック〉や〈ロボトミー手術〉、〈反物質〉などの単語が並ぶのは、非常に珍しいのではなかろうか。

今作は、読めば(おおよそ実生活には役に立たないであろう)知識が得られる作品でもある。

雑学好きな人にもお勧めできる作品だ。

まとめ

〈零能者〉と揶揄される湊が、個性的な仲間と共に事件に挑む今作には、王道な怪異とのバトル要素と、正体を解き明かすミステリ的な要素が詰まっている。

更に雑学もふんだんに詰め込まれており、様々な面から楽しませてくれる作品であることは間違いない。

オカルト作品が好きな人も科学が好きな人も、是非とも一度手に取ってみてほしい。

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