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『書店ガール6 遅れて来た客』あらすじと感想【閉店へ向かう書店…向き合う書店員、そして明るい舞台で苦悩する編集者】

『書店ガール6 遅れて来た客』あらすじと感想【閉店へ向かう書店…向き合う書店員、そして明るい舞台で苦悩する編集者】

あらすじ・内容紹介

書店ガール特集も今回を入れて残りわずか2回となりました。

今回の主人公は引き続き前巻に登場した駅ナカ書店の店長・宮崎彩加と、ライトノベル編集者の小幡信光。

2人はとある壁にぶち当たります。

その壁とは一体?

2人はどのようにして乗り越えて行くのでしょうか?

この巻の肝となる部分です。

注意
以下、ネタバレ注意です。

書店ガール6の感想(ネタバレ)

「世界はあなたのためにはない」

彩加は仕事にやりがいを感じ始めていた。

アルバイトの人達を巻き込んで積極的にフェアに取り組んだり、今回では藝大生の提案で店内にZINE(個人の趣味で作る雑誌の事、一般的な同人誌とは違い手作り感が強い)を置いてみたり、色々なことに挑戦していた。

前巻でもアルバイトの田中がライトノベルの作家としてデビューしたので、積極的にその本を推して成功を収めている。

しかし確かな手ごたえを感じ始めているその中で、ある日彩加は本部から突然の閉店を告げられる。

ショックから立ち直れない彩加は友人の愛奈に連れられて行った国分寺のブックイベントでビブリオマンシー(本を使い開いたページでその人を占うこと)に出会う。

様々な本の中から岡崎武志の『読書で見つけた こころに効く「名言・名セリフ」)を選ぶ。

そのページを開いてみると飛び込んできたのは『世界はあなたのためにはない』という言葉。

その言葉に彩加はハッとする。

「少し……気持ちが楽になりました。『世界はあなたのためにはない』、でも、だからこそ自分を大事にしなければならないんですね。この冷たい世界で生きていくために」

彩加は自分なりの答えを見つけ、ようやく前を向く。

そして同じ時期に地元の叔母から「店を継いでくれないか」と持ちかけられる。

彩加は今の書店『本の森』チェーンに残るのか、地元に戻るのか重要な決断を迫られる。

担当作品のライトノベルがアニメ化、喜ばしい事のはずが――?

視点は変わって、ライトノベル編集者の小幡伸光。

彩加の書店でも大きく展開してもらった担当作品『鋼と銀の雨がふる』の売れ行きは順調でコミカライズやアニメ化が決定する。

喜ばしいことのはずが、伸光の気持ちは晴れない。

それと言うのも、コミカライズの編集者も、アニメのスタッフも、『鋼と銀の雨がふる』の世界観を壊してオリジナル展開を広げようとしていたのだ。

収拾がつかない状態に伸光は苦しむ。

アニメ化にコミカライズに通常の仕事に、と仕事に追われる毎日。

そんな中、自分の別担当作品の挿絵の順番が入れ替わってしまうと言う指定ミスをしてしまう。

そのままの状態で販売され、精神的にも肉体的にも限界の伸光の所に作家が怒って怒鳴り込んできていた。

伸光はその場で血を吐いて倒れ、救急車で運ばれてしまう。

『俺がやらなきゃ』

倒れてもなお、仕事を優先しようとする程追い詰められる伸光に、妻の亜紀が放った一言とは…?

ライトノベルのメディアミックスの実情

さて話は少し逸れるのですが、少し気になって独自に調べたライトノベルの実情を述べさせていただきます。

近年ライトノベル業界は非常に厳しい状態にあります。

2000年頃~ピークを迎えてライトノベルの時代は盛り上がりましたが、最近はスマホゲームの流通などによりメディアミックスでコミカライズやアニメ化などをして、互いに協力して補い合わないと売り上げを伸ばせないのです。

そんな中でスタッフ同士の折り合いがつかなかった伸光の苦労は計り知れないものでしょう。

作中では触れられていませんが、そう言った背景を考えながら読むと伸光の苦しみがより伝わってきて話によりのめり込めるかもしれません。

主題歌:ゆず/またあえる日まで

書店ガールの最大の魅力はいつも最後には前向きな気持ちにさせてもらえることです。

なので私は今回の巻に合わせてこの曲を選びました。

ゆず「またあえる日まで」

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