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『同志少女よ、敵を撃て』あらすじと感想【女性狙撃兵が復讐の場で知った「本当の敵」とは?】本屋大賞受賞作!

平和を愛した少女が人の命を奪う狙撃兵へと変貌し、自らの復讐を果たすため、「絶滅戦争」と呼ばれた独ソ戦に身を投じる。

迫真の狙撃シーンに入り込みアドレナリンを放出する一方で、命の意味について、主人公セラフィマとともに考えたい。

こんな人におすすめ!

  • ソ連に実在した女性狙撃兵という特異な存在の物語が気になる人
  • 独ソ戦や戦争ものの小説にあまり馴染みがない人
  • デビュー作なのに受賞多数の話題の本を読んでみたい人

あらすじ・内容紹介

モスクワ近郊の小さな農村、イワノフスカヤ村に春が訪れた。

母と二人で狩猟をしながら、この村で過ごすセラフィマは十八歳。秋がくれば、モスクワの大学に、村から初めて入学する予定だ。セラフィマは、ソヴィエト連邦とドイツとの橋渡しを担う、外交官になることを夢見ていた。両国の兵士が塹壕を越え、銃を捨てて抱き合う、幼い頃見た演劇のように。

しかし突然、穏やかな日常と思い描いていた夢は奪われる。

村に迷い込んだドイツ兵たちに村人は惨殺され、セラフィマの母は狙撃兵に射殺される。直後に訪れたイリーナ率いるソ連赤軍は、ただ一人生き残ったセラフィマを救い出すが、村全体を焼き払う。セラフィマは、母を撃ったドイツ人狙撃兵イェーガーと、母の遺体と村を焼いたイリーナの二人に激しい憎悪を持つ。

いつか二人を殺して復讐を果たすことだけを生きる糧とし、セラフィマはイリーナが教官を務める、女性だけの狙撃兵訓練学校に身を寄せる。そこで、同じ境遇の少女たちとともに厳しい訓練を受け、一流の狙撃兵へと仕立てられていく。

地獄と化した戦場で同志が次々と命を落としていく中、セラフィマの復讐心はどこへと辿り着くのか。

『同志少女よ、敵を撃て』の感想・特徴(ネタバレなし)

極限状態に追い込まれたときの心の変容を知る

物語の冒頭で印象的なのは、セラフィマとイリーナの出会いの場面。セラフィマの母が撃たれ、自身の死も覚悟したとき、赤軍を率いて登場したイリーナの美貌と非情さが鮮烈だ。

瞳の色も黒く、肌は対をなすように白い。精悍な顔立ちに、細身の体。それでいて屈強な兵士たちに比べても遜色のない長身の、おそろしく美しい女性だった。

イリーナは、セラフィマにいたわりの言葉ひとつかけず、村を焼く焦土作戦を展開しながら何度も問う。

「戦いたいか、死にたいか」

「思い出と共に死なせてください」と答えたセラフィマに対して、イリーナは「死ねば思い出とやらも消えて無くなる」と吐き捨て、思い出の食器やセラフィマの両親の写真を投げ捨てる。イリーナが母の遺体に火をつけたとき、セラフィマの口からついに出たのは——

「殺す!」

這いつくばったまま、セラフィマは答えた。

生まれて初めて口から出た言葉だった。

「ドイツ軍も、あんたも殺す!敵を皆殺しにして、敵(かたき)を討つ!」

悲しみが怒りへ、そして殺意へと変わった瞬間。そこには、平和を願って外交官を目指した少女の姿はない。しかしこの圧倒的な憎悪は、セラフィマを生かすことにもなるのだ。

もう一つ印象的な場面を挙げるならば、セラフィマが銃を撃つときに入る「空(くう)の境地」だ。苛烈な戦場の中、そこだけ不思議と音がなくなり、セラフィマの口ずさむロシア民謡「カチューシャ」だけが聞こえてくるような気がする。

セラフィマにとって初の実戦となった、スターリングラードでのウラヌス作戦。敵の戦車の砲口が、ゆっくりとこちらに向けられたとき——

続けてキューポラを狙い、射撃を続けようとしたとき、セラフィマは歌っていた。

林檎の花ほころび 川面に霞立ち

君なき郷にも 春は忍び寄りぬ 君なき郷にも 春は忍び寄りぬ

歌のリズムに合わせて引き金を引く。(…)

岸辺に立ちて歌う カチューシャの歌

春風優しく吹き 夢が湧くみ空よ 春風優しく吹き 夢が湧くみ空よ

(…)

死ぬのだ、という実感を、驚くほどの冷静さによってセラフィマは受け止めた。

銃弾が飛び交う中、意識は現実から乖離し、歌を口ずさみながら銃を撃つ。戦場という極限状態は、人の心を変容させる。その結末はいつも苦く悲しい。

女性狙撃兵の群像に、それぞれの信念と葛藤を見る

セラフィマとイリーナだけでなく、それぞれ異なる「戦う理由」を秘めた女性狙撃兵たちは、そのキャラクターが際立っている。

お人形のような風貌で、モスクワ射撃大会の優勝者であるシャルロッタ。ソ連では負い目となる出自を隠すために、教条主義的な態度を貫いている。

カザフ山岳地方出身の、孤高の猟師アヤ。「自由を得るために」戦うといい、天性の狙撃能力を発揮する。

最も屈折したキャラクターは、なんといってもオリガだろう。

成績は凡庸だが、皆に好かれて誰とでも仲良くできる優しいオリガ。そんなイメージは、途中から豹変する。オリガはある秘密の任務を帯び、高い能力を隠してセラフィマたちの訓練学校に潜入していたのだ。

ある日、イリーナによってオリガの正体が暴露される。

オリガは笑っていた。愛想が良く、誰とでも仲良くなれる彼女が、今までで一度も見せたことのないような、残忍な笑みだった。

「なんだ、気付いていたんだ」

口調も変わっていた。まるで別人のように、陰湿な目でイリーナを見返した。

それからオリガは負のイメージをまとい、陰湿で冷酷なキャラクターに変貌する。正体が明らかになった後も、オリガはイリーナの小隊を監視する役割を担い、セラフィマたちに同行する。

要塞都市ケーニヒスペルクで、セラフィマはドイツ軍が立てこもる要塞に単独で潜入する。母を撃った仇敵ドイツ狙撃兵がそこにいると確信して。その行動にいち早く気づき駆けつけたのは、意外にもオリガだった。

「セラフィマ、戦争ってのは悪趣味だ。手段を選べないんだ。偽装の種類も……ああ……よく聞け、コミュニストのくそロシア人、私から、最後の言葉を聞かせてやる」

「え、な、何?」

オリガはセラフィマの襟首を掴んだ。

「くたばれ、アバズレ小隊。くたばれソヴィエト・ロシア。私は誇り高いコサックの娘だ」

最後まで本心を見せなかった、込み入った性格のオリガ。しかし戦う理由は、「コサックの誇りと栄光を取り戻す」と一貫していた。そこには、今もなおロシアに翻弄される、ウクライナという国やコサックという共同体の、複雑な事情が見え隠れするようだ。

セラフィマの「本当の敵」とは?衝撃のラストに驚愕する

セラフィマは、ケーニヒスベルク戦で自ら捕虜となり、拷問を受けながらも、母を殺したドイツ狙撃兵イェーガーを呼び出すことに成功する。イワノフスカヤ村でドイツ軍による虐殺を止めることはできなかった、と涙ながらに話すイェーガーに対して、セラフィマは毅然と言い放つ。

「目の前で人々が、市民が殺されるなら、それを必ず止めてみせる。そこに味方も敵もありはしない。私は、私の信じる人道の上に立つ」

イェーガーと対峙することで、セラフィマの信じる人道とは何か、が明白となった瞬間だ。

その後、まったく予想していなかった新たな「敵」を目撃した際にも、セラフィマの信念が問われることになる。改めて「何のために戦うのか」と自問したセラフィマは、ある目的のために戦うことを再確認し、こう命じるのだ。

同志少女よ、敵を撃て。

自らに撃てと命じた「本当の敵」とは誰だったのか?

仇敵イェーガーとイリーナへの復讐は果たされたのか?

予想外のどんでん返しを繰り返しながら、壮大な物語は終盤へと向かう。読者は、ただただ驚きを持って、衝撃的な結末を見届けることになるだろう。

『同志少女よ、敵を撃て』には、独ソ戦の史実や実在の人物を取り入れたフィクションだ。エンターテイメント作品として読むだけでも十分楽しめる。

同時にこの物語は、あまり馴染みのなかった国や歴史に、目を向けさせてくれる窓でもある。

「エピローグ」には、のちにノーベル文学賞作家となるスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチが『戦争は女の顔をしていない』に収録するため、セラフィマにインタビューを求める手紙が届く場面がある。ここには、戦史には残らない女性たちの声、英雄としてではなく生身の人間としての声が収められている。『同志少女よ、敵を撃て』で興味を持った人は、作者の逢坂冬馬さんも参考にした『戦争は女の顔をしていない』も手にとってみてほしい。

まとめ

独ソ戦という舞台を借りながら、生きる意味の探究やジェンダーなど今日的なテーマも盛り込んだ作品だからこそ、この物語は今の私たちに響く。

独ソ戦から80年ほど経過した今。セラフィマが望んだように、世界は平和になったのだろうか。

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