ファンタジー小説おすすめ5選【辛い時は異世界に逃げてしまおう!】

「明日も仕事や授業で憂鬱…」

「現実世界はつらいことばっかりだな…」

新型コロナウイルスが猛威をふるう現在、明日がどうなるのかわからないような不安な世の中ですよね。

そんな時は、異世界に逃げてしまいませんか?

魔法も使えて、怪物も倒し、素敵なプリンセスと結ばれる。

そんな異世界を存分に味わえる小説を紹介します!

世界を席巻し続ける王道ファンタジー!J.K.ローリング『ハリー・ポッター』シリーズ

2000年以降、世界を席巻し続ける王道ファンタジー。

両親のいないハリーは、親戚の家での過酷な仕打ちに耐える毎日を送っていた。

しかし、ある日彼の元に一通の手紙が届く。

実は彼は世界を救うほどの強大な魔力を秘めた魔法使いであり、その手紙はホグワーツ魔法学校への入学許可証だった…

少年少女の成長、友情、恋、家族愛、冒険、バトル、師弟関係、魔法、神話や伝説…ありとあらゆる要素を詰め込み、足掛け10年以上にもわたる大作だったにも関わらず、最終章でこの上ないほど美しく完結するストーリーです。

個人的に好きなシーンをいくつかご紹介します。

みぞの鏡の虜

ホグワーツ魔法学校には、「みぞの鏡」という、鏡の前に立っている人が心から望んでいることを映し出してくれる魔法の鏡があります。

偶然この鏡を発見した主人公ハリーは、そこで初めてこちらに笑いかけてくれる両親の姿を見つけます。

そう、ハリーの本心からの願いは「両親に愛されたい」ということだったのです。

そこから数日、ハリーはこの鏡の前から動けなくなってしまうのです…

既に魔法界では伝説の存在であり、魔法学校一年生にして学校中の注目を集めるようなハリーでしたが、まだ若干13歳の少年。

両親に会いたくてたまらないその姿に、胸が締め付けられるようなシーンでした。

スネイプのジレンマ

ハリー・ポッターシリーズの中で最後まで謎に包まれていた人物、セブルス・スネイプ。

同時に、「ハリーよりもファンが多いのでは」と言われるほどの人気キャラクターです。

彼は、ハリーがホグワーツに入学した時から、なぜかハリーを目の敵にしていました。

しかし時には、というより何度も、ハリーをピンチから救い出すような行動を見せたりもします。

彼は、ホグワーツ時代にハリーの父親と敵対関係にありましたが、幼馴染であったハリーの母親・リリーを一途に愛していたのでした。

言動から容姿まで父にそっくりなハリーに敵意を覚えつつも、愛するリリーと同じ美しいグリーンの眼を持つハリーのことは守ると誓っていたのです。

After all this time ?(今でもリリーを愛しているのか?)

という問に対する、

Always.(いつも、いつまでも、だ。)

という彼の言葉はあまりにも有名です。

新たなダーク・ヒーロー誕生!ダレン・シャン『ダレン・シャン』シリーズ

イギリス生まれの児童向けファンタジー小説。と言っても、大人が読んでも十分楽しめる作品になっています。

映画化はもちろん、日本では漫画化されたことで話題になりました。

元々は人間だった主人公のダレンが、親友のスティーブと旅のサーカス「シルク・ド・フリーク」をひょんなことから観に行くことに。

そのサーカスの珍妙な集団の中で、ひと際ダレンとスティーブの目を引いたのが、マダム・オクタという毒蜘蛛をフルートで操るラーテン・クレスプリ―という芸人でした。

大の蜘蛛好きだったダレンはマダム・オクタに魅入ってしまいましたが、一方でスティーブはクレスプリ―を、「彼は本物のヴァンパイアだ。図鑑の情報とぴったり一致する」と言います。

そんなある日、サーカス団に保安所の検査が入った混乱に乗じて、ダレン少年はマダム・オクタを盗み出すことに成功します。

しかし、親友のスティーブがマダム・オクタに刺されてしまい、その強力な毒で瀕死の状態になります。

持ち主のクレスプリ―にスティーブを助けるように依頼しますが、交換条件として提示されたのは「ヴァンパイアとなり、クレスプリ―の手下として生きていくこと」でした。

責任を感じていたダレンは、親友を助けるためにこの条件を呑み、ハーフヴァンパイアとして生きていくことを決意します。

以下、おすすめのシーンを紹介します。

家族との別れ

人間の血を求めるハーフヴァンパイアになったら、家族をこの手で危険に晒してしまう。

このため、ダレンは「死んだ」ことにして、家族との永遠の別れを告げます。

13歳の少年が、自ら家族と離れる決意をするなんて、考えるだけでも心がギュッとなってしまいますね…。

点と点が線になる快感!村上春樹『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』

日本が世界に誇る天才小説家・村上春樹。

彼の代表作は様々ありますが、この『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を最高傑作とする声は多いです。

物語は、「ハードボイルド・ワンダーランド編」と「世界の終わり編」が一章ずつ交互に展開されていきます。

この二つは、最初は全く独立しているように見えますが、ストーリーが進むにつれて、徐々に話が繋がっていきます…!

ハードボイルド・ワンダーランド編

「計算士」という暗号処理を行う職業に就いている「私」は、計算士の中でも限られた人しかできない「シャフリング(意図的に計算するのではなく、人間の深層心理や無意識に計算させているようなイメージでしょうか。)」という高等技術を持っています。

かなり裕福だが孤独に暮らしている「私」は、ある日「博士」に研究所に呼び出されます。

博士の孫娘(健康的に太っている、ピンクの服を着ていて、メロンの匂いのする香水をつけた17歳の世間ずれした女性。五感に訴えかける表現が絶妙です)の案内の元、「やみくろ」と呼ばれる危険な怪物たちのいる地下水道を抜けて、研究室にたどり着きます。

かなり風変りだが天才的頭脳を持つ博士から、シャフリングを用いた仕事を依頼されます。

帰り際に渡された小包をあけると、そこには見たことのないような一角獣の頭骨が入っていました。

世界の終わり編

「壁」に隔てられ、一角獣が住む静かで穏やかな街が舞台。

この街に住む人々はみな心を持たず、それ故に「幸せに」穏やかに暮らしています。

外の世界からこの街に来た「僕」は、図書館で一角獣の頭骨から記憶を辿る「夢読み」という仕事に就きますが、「僕」は外の世界やこの街の謎などを解き明かそうとします。

 

読み始めると、「何が何だかわからない、全然違う舞台の二つの話が交互に繰り返されている」という印象を持つと思いますが、徐々にこの二つの世界が繋がっていく様は圧巻です。

ネタバレになってしまいますが、「世界の終わり」で展開されていたのは主人公の精神世界だったのです。(図書館や一角獣など共通するファクターは多数ありますが、対応していないファクターも多々あり、謎は多いです。)

そして、様々な事情で現実世界にいられなくなった主人公は、一角獣の住む精神世界に永遠にとどまることを決意します。

印象的なシーンと、村上春樹ファンの中では有名な「つながり」を紹介します。

印象的なシーン

世界の終わり編で、「夢読み」の仕事に就いた私。

その仕事は、図書館の少女と共に行います。

彼女は「私は心を持っていないの。でも母は一部心を持っていた。そんな母は、よく私に『節をつけて』話してくれたの」と言います。

その正体は音楽で、彼女の母親が彼女に歌って聴かせていた、しかしこの街には音楽というものが存在せず、彼女も記憶を失っていた、ということだったのです。

音楽を通じて彼女は記憶を呼び覚ましたのですね。

音楽に対する深い造詣を持つ村上春樹ならではの展開ですね。

書き手にコメントを届ける

記事の感想や追加してもらいたい情報のリクエスト、修正点の報告などをお待ちしています。
あなたの言葉が次の記事執筆の力になります。