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『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』あらすじと感想【著名作家たちによる、怪獣愛溢れたアンソロジー】

『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』あらすじと感想【著名作家たちによる、怪獣愛溢れたアンソロジー】

〈レッドキング〉や〈チャンドラー〉、〈ピグモン〉など、様々な怪獣が跋扈していた〈怪獣無法地帯〉、多々良島。

かつて怪獣たちの殺し合いが繰り広げられたその島は、今でも怪奇植物が生息している危険な場所だ。

その調査に訪れた多々良島測候所の生き残り〈松井(まつい)〉は、そこで怪獣たちの大暴れの真相を知ることになる…。

不朽の名作『ウルトラマン』、その第8話〈怪獣無法地帯〉の真相を描いた『多々良島ふたたび』や、『ウルトラQ』の1エピソードとして描かれた『影が来る』など、ウルトラシリーズを愛する作家たちによる〈ウルトラ怪獣〉アンソロジー集!

こんな人におすすめ!

  • 怪獣が好きな人
  • SF小説が好きな人
  • 怪奇作品が好きな人
  • ウルトラシリーズが好きな人

あらすじ・内容紹介

かつて〈怪獣無法地帯〉として、〈レッドキング〉や〈チャンドラー〉、〈ピグモン〉といった怪獣たちが跋扈していた土地、〈多々良島〉。

ピグモンに助けられて命拾いした、多々良島測候所の最後の生き残り〈松井〉は、測候所再建のため危険を承知で、再び多々良島に足を踏み入れる。

調査員の〈喜多村(きたむら)〉や古生物学者の〈中山(なかやま)〉教授、更に調査船に勝手に乗り込み強引に同行した女性記者〈江戸川由利子(えどがわ ゆりこ)〉と共に多々良島を訪れた彼が知ることとなる、〈怪獣無法地帯〉の真相とは…?(多々良島ふたたび)

ウルトラマンと融合して怪獣と戦う女子高生、〈久野千草(くの ちぐさ)〉。

数々の激闘を潜り抜けてきた彼女を悩ませるのは、怪獣よりも厄介な自然愛護団体〈マウンテンピーナッツ〉。

怪獣すらも〈守るべき自然環境〉として、怪獣愛護を掲げる彼らは国連の後押しを受けたことで勢いを増す。

環境を守るためならば平気で人間を傷つける彼らは、ついにウルトラマン/千草にも牙を剥く。

人間の争いに不介入の意思を崩さない〈ウルトラマン〉。

目の前の人々を暴力から守る力がありながら、それを許されない千草の下した決断とは…?(マウンテンピーナッツ)

著名作家達が〈怪獣〉への愛を込めて描く、唯一無二のウルトラ怪獣アンソロジー集!

『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』の感想・特徴(ネタバレなし)

特色豊かな、7つの短編

あの島は普通じゃない−何もかも異常なんだ

〈ウルトラ怪獣〉に纏わる、7つの短編が収められた今作。

その作風は、SFからホラー、風刺にスラップスティックコメディと多岐に渡る。

表題作でもある『多々良島ふたたび』は、テレビドラマ『ウルトラマン』の第8話、〈怪獣無法地帯〉のその後を描いた王道の作品(因みにこの〈怪獣無法地帯〉は、今でも愛される有名怪獣〈レッドキング〉や〈ピグモン〉が初登場した回でもある)。

かの名作の真実を、見事な想像力と推理で描いた傑作作品だ。

『マウンテンピーナッツ』は、世相への風刺が効いた強烈な力を持った作品だ。

自然環境と怪獣保護の名の下、人に硫酸をかけたり、果てには撃ち殺したりすることすら厭わない〈マウンテンピーナッツ〉の面々には、なんとも言えない悍ましさを感じる。

そして、そんな彼らが巨大な武力を持ち、ウルトラマンすらも傷つける様は読んでいて非常に痛ましい。

そんな彼らの横暴を目にしてもなお〈不介入〉を貫くウルトラマンの語る言葉は、読者に辛く突き刺さるかもしれない。

その他にも、『ウルトラQ』の世界観で描いたホラー作品『影が来る』や、ウルトラセブンを自称する男が、セブンに変身できなくなったと焦り続けるスラップスティックコメディ『変身障害』など、多様な作品が収録されている。

きっと、お気に入りの1作が見つかるはずだ。

また、〈ウルトラシリーズ〉のファンが描いているが故に、細々としたシーンに様々な小ネタが仕込まれている。

一例を挙げると、『多々良島ふたたび』に出てくる〈中谷教授〉とは、『ウルトラマン』の第25.26話で〈ゴモラザウルス〉を発見する人物だったりする。

その他にも多様なオマージュや小ネタが仕込まれているため、ウルトラシリーズのファンであればきっと〈ニヤリ〉とできるシーンも多いことだろう。

(個人的には、『マウンテンピーナッツ』にウルトラ怪獣でも特に悪質な怪獣〈ノスフェル〉をお出ししてくる意地の悪さに最高に痺れた)

物語を紡ぐのは、様々な分野の著名作家たち

影が今夜あたり、二人のところへ来るかもしれない

今作は、非常に豪華な作家陣によって執筆されている。

『マウンテンピーナッツ』の著者である小林泰三氏は、『玩具修理者』でホラー作家大賞を受賞したホラー・SF作家。

グロテスクかつ、精緻で論理的な世界観を展開する小説家だ。

また、『影が来る』の著者である三津田信三氏は、『刀城言耶シリーズ』や『死相学探偵シリーズ』など、ホラーとミステリーを融合させた作風で多くのファンを魅了している。

その他の作品の著者たちも、それぞれに素晴らしい作品を執筆されている。

今作中で特に気になる作品があれば、その著者の別作品も是非手にとって欲しい。

きっと、新たなお気に入り作家が見つかるはずだ。

各作品の後には、担当作家の後書きも

大いなるQ

各作品の最後には、各々の著者による後書きも収録されている。

〈ウルトラシリーズ〉への出会いや思い出を語ったもの、ウルトラ作品への愛を語ったもの、あるいは作品の解説を行うものなど様々だ。

各作品をより深く楽しめるだけでなく、それぞれの著者のファンであればその内面も窺い知れる、素敵なサービスではないだろうか。

まとめ

〈ウルトラ怪獣アンソロジー〉と銘打たれた今作は、著名な作家陣によるウルトラ愛溢れる作品集となっている。

作品の特色は多岐にわたり、小ネタも多い今作は、読んでいて〈ニヤリ〉とできるようなシーンも多分に盛り込まれている。

更に各作品の最後には、それぞれの著者の後書きが付属するという豪華仕様。

ウルトラファン、各作品の著者、共に楽しめる1冊だろう。

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