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『あずかりやさん』あらすじと感想【お店の名前は桐島だけど暖簾はさとう】

『あずかりやさん』あらすじと感想【お店の名前は桐島だけど暖簾はさとう】

物の大きさや市場価値に関わらず、1日100円で何でも預かってくれるあずかりやさん。

MEMO
お客さんごとに1話完結型の構成
6話+特別収録となっています。

この本との出会い

この本を最初に知ったのは、確か去年の冬です。

本屋さんを巡回していたところ、オリジナルカバーでの平積みが目に留まりました。

その時は買わずに店を出ましたが、気になっていたので、本屋さんに行く度に手に取るものの、結局買わずに出るというパターンを何度か繰り返しました。

でも、どうしても欲しくなり、買いに行こうと決断した時、この本と出会った本屋さんが閉店していました。

金平糖と”さとう”の暖簾のイラストが印象的なカバーだったので、それが本のタイトルだと思っていた&出版社や著者の名前は憶えていなかったので、見つけられず、購入するまでに苦労した1冊です。

(結局、他の店頭で平積みされていたのを見つけて購入できました!)

あらすじ・内容紹介

あずかりやさんの店主(桐島さん)は7歳で視力を失った。

声でお客さんが分かり、時計が何回鳴ったかで時間を確認し、1人で暮らしながら店を営業している。

営業中は、お店の前に「さとう」の名前が入った暖簾をかけている。

とはいえ、お客さんはそんなに多くない。

1日の大半をボランティアさんが持ってきてくれる点訳した本を読んで過ごしている。

★お店の利用方法★

・あずかり賃
一律1日100円×あずかり日数分
※早く受け取りに来ても返金不可

・あずかれるもの
何でもOK(紙切れ1枚~生き物でもOK)

・あずかり期間
あずかり日数を伝え、それを過ぎても受け取りに来ない場合は店主の物になる。

どんな預かりものも同じ条件で大切に保管する。

お客さんが預ける物の思い出や預かりの理由を店主から聞くことはない。

ミスター・クリスティ

あずかりやさんの中で印象に残ったお話を紹介します。

高校の入学祝として、離れて暮らす父に自転車を買ってもらったつよし。

自転車はかっこよくて希少モデルのクリスティ。

とっても気に入ってる。

なのに、つよしはクリスティをあずかり屋さんに預け、ボロボロのあずき色の自転車で家に帰る。

翌朝、あずき色の自転車を預けクリスティで通学し、クリスティを預けてあずき色の自転車で家に帰る日々が続く。

あずかりやさんの店主がこの行動を気にかけ、つよしと話をすることに。

幼いころに両親が離婚し、母と暮らすことになったつよし。

生活は決して豊かではない。

あずき色の自転車は、母が頭を下げ、何日もかけ苦労して手に入れてくれた。

それなのに、クリスティに乗ることに罪悪感を感じ、母にも言えないでいた。

次第につよしはクリスティを引き取りに来なくなってしまう。

つよしが1か月以上クリスティを取りに来ず、処分しようとしていたあずかりやさんの店主。

そこに、クリスティを売った自転車屋の親父がクリスティを迎えに行き、大切にされる。

あずかりやさんの感想(ネタバレ)

店主から預かる事情を聞き出すことはしないのに、お店に来るとつい話してしまう。

どんな出来事も受け止めてくれる雰囲気が出ている方なんだろうな~と。

店主の人の好さが滲み出ている作品でした。

和やかな作品で、時間を忘れてしまいそうになりました。

この作品には、続編があるそうです。

店主がなぜあずかりやさんを開いたのかが書かれている『あずかりやさん 桐島くんの青春』こちらも読んでみようと思っています。

主題歌:シューマン/トロイメライ

シューマン 「トロイメライ」

まさかのクラシックを選曲する日が来るとは思いませんでした。

あずかりやさんのお話の中で、オルゴールを預かることになるのですが、そのオルゴールが奏でるのがこの曲です。

この本でこの曲を知り、どんな曲なのか実際に聞いてみました。

どこか懐かしさを感じるような温かみのある曲です。

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