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ブラックジャック 名言10選から学ぶ、母親の大切さや医者の在り方【みんなでアッチョンブリケ!】

ブラックジャック1巻書影画像

この空と海と大自然の美しさのわからんやつは、生きる値打ちなどない!(ブラックジャック)

11巻第99話「宝島」より。

ビルの一室に監禁されたブラックジャック。

犯人たちの目的は、これまで法外な金額でため込んだ手術の報酬だ。

見積はなんと100億ドル!!(当時のレートで約3兆円!)

犯人たちはこれまでありとあらゆる手を使い調査したが、隠し場所の手がかりが全く見つからない。

そこでブラックジャック本人に聞き出そうとした。

なかなか口を割らないブラックジャックに、犯人たちがある女性の名を告げる。

五條ミナ

この女性がいる島へ一行は向かう。

沖縄の無人の小島が多数点在する中を船で進む、犯人たちとブラックジャック。

ある島へたどり着いた時、ようやくブラックジャックは五條ミナの素性を明かす。

彼女はブラックジャックが入院していた時、お世話になった看護婦で既に亡くなっている。

そして故郷である沖縄の小島で、郷土の亀甲墓に埋葬したと。

その墓に100億ドルがあると思った犯人たちは、生い茂る自然の中、墓に向かうが次々と毒蛇・ハブに噛まれ倒れていく。

ブラックジャックは美しい自然を守るために、辺り一帯の島を買い尽くした。

それが100億ドルの使い道だったのだ。

そして、ブラックジャックは強烈な一言を犯人たちにみまう。

BJ「死ね!この空と海と大自然の美しさのわからんやつは、生きる値打ちなどない!」

わたしなら母親の値段は100億円つけたって安いもんだがね(ブラックジャック)

17巻第158話「もらい水」より。

手瀬間医院は街で一軒しかない胃腸病院で、毎日入院患者で満員状態。

小さい病院なので病室も人手も全然足りない中、夫婦二人で切盛りしている。

実は夫の年老いた母親も同居しているのだが、病室が満員になるとその間外へ出てもらう日々が続いていた。

知り合いの家に泊めてもらいに行ったり・・・、お金の掛からない方法でやり過ごしていた。

ある日のこと、またもや病室がいっぱいになり、仕方なく泊めてくれる家を探す母親。

しかし間が悪かったか、この日ばかりは全く見つからない。

そんな時車で通りかかったブラックジャックが偶然乗せることとなる。

山道の途中まで乗せてもらった母親は、ボロボロの山小屋で半分野宿のようにして一夜を過ごすという。

母親「かわいいせがれの頼みじゃもの。野宿するぐらい平気だわな」

ブラックジャックの静止を聞かず、山へ登って行ってしまう。

宿泊先でブラックジャックはつぶやく。

BJ「おれは今日ほど、腹の虫が煮えくり返ったのははじめてだ」

その夜周辺を大地震が襲い、居ても立ってもいられなくなったブラックジャックは例の山小屋へ急ぐ。

家屋の下敷きになっていた母親を引きずり出し、運んだ病院が手瀬間医院だった。

さっきの大地震で病院内はごった返していた。

妻「ここは満員ですよ。他をあたってください」

と言ったもののケガ人の顔を見てビックリ。

夫もすぐ駆けつける。

夫「おかあさん!どうしました!」

すぐ手術しなければ助からない状況の中、母を渡せと息巻く夫。

BJ「ただじゃ渡せませんぜ」

散々な仕打ちをしておいて、「母です」が聞いて呆れる。

BJ「一千万円でゆずりましょう」

この要求に警察を呼ぶと怒り出した夫に対して、ブラックジャックが名言を放つ。

BJ「私なら母親の値段は百億つけたって安いもんだがね」

幼い時母親を失ったブラックジャックの怒りの言葉だった。

ごめんなちゃい、でもねピノコ一生けんめいまもったわのよ(ピノコ)

20巻第191話「台風一過」より。

超巨大台風が接近する中、相手の別荘で手術をはじめるブラックジャック。

患者は子宮外妊娠で、大出血し非常にあぶない状態。

依頼人は絶対ばれてはいけないので、ブラックジャックを頼ったという。

それもそのはず、患者は15歳の超人気アイドル歌手。

台風はブラックジャック邸近くを通過予定だが、手術で帰れなくなったことをピノコに電話で伝える。

ピノコ「帰ってきて~~~~」

いつも通りヒステリーに泣きわめくピノコだが、どうしようもない。

一方ブラックジャックも台風のせいで停電の中、別荘に車を突っ込ませ、ヘッドライトの明かりで手術を必死の続行。

手術を成功させるも、辺りが騒ぎとなりアイドルの妊娠がバレてしまう。

マネージャーは激怒し、報酬の1億円が水の泡に・・・

朝になりやっとの思いで帰ったが、ブラックジャックの家は床だけになり吹き飛んでいた。

BJ「ピノコーーー!」

毛布にくるまっていたピノコが彼を出迎える。

ピノコ「おかえりなちゃい」

一生懸命家を守ったピノコを、ブラックジャックは温かな目で見つめる。

ピノコ「一生懸命守ったわのよ」

BJ「わかってるさ・・・・・・・・・」

二人は朝のお茶をゆっくり楽しむ。

行こう、患者が、待ってるぞ(ブラックジャック)

20巻第192話「人生という名のSL」より。

今話「人生という名のSL」は少年チャンピオンでの定期連載の最終回である。

その後も読み切り短編が多数発表されたので、コミック25巻中の20巻目で登場することから、気づかれないことが多い。

SL列車に乗っているブラックジャックが、かつて出会った印象的なキャラたちと再び出会う。

走馬灯をイメージさせるような内容は、やはり最終回を意識したストーリーとなっている。

連載中、2度ほど登場した如月めぐみ。

かつてブラックジャックと愛し合っていた女性だ。

女を捨て船医の道を選んだ彼女。

今もブラックジャックのことを愛していると言い残し、去っていく。

彼にもやはり未練があるのだ。

続いてはドクターキリコ。

彼は182歳の老人を連れて現れる。

「殺してくれ」と訴える老人を安楽死させると言い、去っていくキリコ。

殺すなと追いかけるブラックジャック。

今までも散々やり合った場面が繰り返される。

追いかけた先に現れたのが、手術中の本間丈太郎先生。

そして患者はバラバラ状態、8歳時のブラックジャックだ。

「人工の臓器や器官をつかいましょう」と主張するブラックジャックに反対する本間。

本間「医者は人を治すんじゃない、人を治す手助けをするだけだ。人の生き死にのカギを握るなんて、思い上がりもはなはだしいんじゃないか?」

そう言って消える本間。

その本間を追うと、白衣を着た若い美女が現れる。

BJ「ピノコじゃないか!」

ピノコ「ピノコは21歳よ」

体が人工物のピノコは成長できない。

しかし今、意識の中だけでも八頭身の美しい女性として現れた。

ピノコは命を救われたことに礼を言いつつも、一度だけこの姿のまま「好きだ」と言って欲しいと伝える。

しかしブラックジャックは「見た目など興味が無い」と突き放す。

そしてオペの続きを促すのだった。

BJ「何をしょげている!お前は私の奥さんじゃないか。それも最高の妻じゃないか」

ピノコに満面の笑顔が戻った。

BJ「行こう、患者が待っているぞ」

ここで彼は目覚める。

患者のもとへ向かう飛行機の中、ちょっとまどろんだ間の出来事だった。

まとめ

以上、『ブラックジャック』名言10選を紹介した。

「医者とは」「医学とは」と共に「命の大切さ」と「家族の大切さ」を表現したモノがほとんどを占める印象だ。

定期連載後も散発的な作品が発表されていたので、『ブラックジャック』には明確な最終回が存在していない。

手塚治虫先生が60歳という若さでお亡くなりになったことを思えば、もう少し長生きしていただいて、真の最終回を見てみたかった。

恐らく最高の名言が誕生していたはずだ。
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