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死体の最後の声を翻訳する?監察医の実態を学ぼう

『死体は語る』書影画像

監察医と法医学者の違いをご存知だろうか?

前者は事件性のない遺体を、後者は事件性が認められた遺体を解剖するのが仕事だ。

行政解剖と司法解剖で分類したらわかりやすいかもしれない。

今回はドラマでよく見かける監察医の実態を、上野正彦の『死体は語る』から学んでいきたい。

事件性のない遺体を徹底的に調べる!ときには真相を突き止めることも

事件性のない遺体と言われてもぴんとこないかもしれない。

監察医が扱うのは自殺、事故、通院歴のない死体、通院歴があっても主治医の診断とは異なる症状を呈した死体だ。

そのほか伝染病や中毒死、死因がよくわからない自宅での突然死なども行政解剖に回されることがある。

作者の上野正彦は膨大な数の死体を解剖しているのだが、その中で自然死だと思ったら他殺だった、事故だと思ったら事件だったというどんでん返しを割とよく体験している。

 

ある時、上野氏は幼女の死体を検案する。

彼女は背中に大火傷をしており、熱傷性ショックが死因なのは間違いないが、上野氏はその形状に違和感を抱く。

親の説明通りストーブ上のやかんをひっくり返したのならもっとあちこち飛び散ってるはずなのに、丸い火傷のあとからは誰かに熱湯を注がれたとしか考えられず両親の犯行が発覚。

事件性がないと思われた遺体を徹底的に調べ、闇に葬られようとした真相を突き止めるのも監察医の仕事だ。

臭い、汚い、キツいの3K

監察医の仕事は臭い・汚い・キツいの3Kだ。

死体を解剖する以上仕方ないといえるが、中でも腐敗が進んだ溺死体にあたってしまったら大変。

ガスで膨張した死体は悪臭の爆弾と化し、上野氏も本書でその凄まじさを語っている。

しかも人手が足らない。

3Kがそろい踏みした内容のわりに年収は平均的なサラリーマンと同程度であり、就職希望者が殺到するとは考えにくい。

少ない人材で回さなければいけないのに加え、死体にメスを入れられるのを拒む遺族もおり、行政解剖の妨げになっているのが現状だ。

死体の最後の声を翻訳する

臭い、汚い、キツい、遺族には恨まれる。

それでも誰かがやらなければいけない仕事だと、上野氏は監察医の必要性を説く。

上野氏が検案した幼女が殺された理由は、娘の知的障害を苦にして、というものだった。

娘の将来を憂えたのが事実だとしても、実の親が子どもに熱湯をかけ、それを本人が犯した事故に仕立て上げるのが「見逃されていい罪」のはずがない。

監察医の検案を経なければ発覚しない事件がある。

特に家庭内の虐待は隠されやすい傾向だ。

解剖の結果、事件性が認められれば、その死体はさらに司法解剖に回され警察の捜査が入る。

家族の身体にメスを入れたくない気持ちはわかるが、故人の最後の声を聞き届けるのも遺族の努めだ。

監察医は死体の最後の声を翻訳する、とても素晴らしい仕事なのだった。

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