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瀬尾まいこおすすめ小説5選!【人との繋がりを描いた温かい物語】

瀬尾まいこおすすめ小説5選!【人との繋がりを描いた温かな作品群】

瀬尾まいこさんといえば『そして、バトンは渡された』で2019年本屋大賞を受賞し、今最も注目を集めている作家の1人。読んだ後に前向きになれるような作品が多いのが特徴です。

苦しいことやうまくいかないことがあっても、背中をポンっと押してくれるような物語の世界に包まれてみませんか?

今回は、厳選に厳選を重ねた瀬尾まいこさんのおすすめ小説5作を紹介します!

『そして、バトンは渡された』

一蔵とけい

森宮優子、17歳。義母継母が変われば苗字も変わります。優子には3人の父親、2人の母親がいて、家族の形態は17年間で7回も変わりました。でもいつも優子は両親を愛し、愛されて過ごしています。身近な人が愛おしくなる感動作です。
父親と母親の多さに重苦しい話を想像してしまうかもしれませんが、すべての家族が優子に対する温かい愛情で溢れています。シリアスな設定の物語が、読み進めていく内に感動へと変わっていく鮮やかさ。先が想像できない設定と展開ですが、バトンのように繋がる人との出会いの中で生きる優子の日々は、心地よいものです。

読んだ後、身近な人を大事にしようと思える素敵な物語です。

ページ数 425ページ
受賞 2019年本屋大賞受賞
メデイア化 実写映画化
そしてバトンは渡されたサムネイル『そして、バトンは渡された』あらすじと感想【血の繋がりだけが家族じゃない!愛情と幸福に満ちた優子の人生】

『傑作はまだ』

一蔵とけい

そこそこ売れている引きこもり作家・加賀野の元へ生まれてから一度も会ったことのない25歳の息子・智が訪ねてきます。戸惑う加賀野ですが、「しばらく住ませて」という智に押し切られる形で初対面の息子と同居生活を送ることに。孤独で世間知らずの父と、近所付き合いも完璧にこなす健やかすぎる息子が織りなす笑って泣ける父と子の再生の物語。

本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』と同時期に書かれていたという作品。『そして、バトンは渡された』は、血の繋がらない父と娘を中心に描かれるゆるぎない家族の物語でした。対して『傑作はまだ』の親子は血が繋がっているというだけで、智も加賀野を「おっさん」と呼ぶなど、家族としての実感が薄いところから始まります。

本作には、心を溶かしてくれるような日常生活に潜んだユーモアもちりばめられています。とことんダメ人間である加賀野が、智や地域の人たちとの出会いをきっかけに少しずつ変わっていく過程を笑いながら楽しめる温かい物語です。新しい形の「家族の繋がり」を感じてみませんか?

ページ数 224ページ
『傑作はまだ』あらすじと感想【引きこもり作家の想像力を変えていく新しい家族物語】『傑作はまだ』あらすじと感想【引きこもり作家の想像力を変えていく新しい家族物語】

『卵の緒』

一蔵とけい

「僕は捨て子だ。」自分は捨て子なのではないかという疑いを持っている小学5年生・育生の語りによる物語。元気で少し変わったところのある母さんや母さんのボーイフレンドである朝ちゃん、不登校になっている池内くんとの日常の中で「親子」の強く確かな絆が描かれています。(「卵の緒」)

家庭の事情で二人きりで暮らすことになった異母兄弟の話です。初めて会う二人はぎくしゃくしていましたが、一緒に過ごす時間の中で心を触れ合わせていきます。(「7’s blood」)

「坊っちゃん文学賞」を受賞した瀬尾さんのデビュー作。「卵の緒」には、母子家庭である育生とお母さんの他にも、不登校の池内君やお母さんのボーイフレンドの朝ちゃんなどの人たちが登場します。どの人も前向きで明るくとても微笑ましい!

色んな出来事における育生の感性が瑞々しくて、素敵なお話でした。また一緒に収録されている「7’s blood」は漫画化もされている短編で、七子と七生の微妙な関係が少しずつ動いていく様が感動的です。

ページ数 216ページ
受賞 第7回坊っちゃん文学賞大賞受賞

『あと少し、もう少し』

一蔵とけい

中学最後の駅伝大会を描いた物語。陸上部の名物顧問が転勤となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師です。部長の桝井は中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り県大会出場を目指して動き始めます。個性のある寄せ集めの6人が県大会出場という目標に向けて襷をつなぐ傑作青春小説です。

部長の桝井、元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介などが登場します。各区間を走るそれぞれのメンバーの視点で章立てされていて、不安や葛藤など6人の心情が本当に丁寧に描かれています。そして襷を渡す側、受け取る側の気持ちが熱く真っすぐで胸が熱くなること間違いなし。

顧問の上原先生もいい味を出していて登場人物の魅力が際立っている、青春小説の傑作です!

MEMO
不良の大田君のスピンオフ作品(『君が夏を走らせる』)も出ています。こちらは高校生になった大田君が先輩の子どもの面倒を見ることになり、ひと夏奮闘するというお話。
ページ数 361ページ

『春、戻る』

一蔵とけい

結婚を控えたさくらの元に兄だと名乗る青年が現れます。その青年は明らかに年下で、年齢を聞くと12歳年下です。でも堂々と「お兄ちゃんだよ、お兄ちゃん」と名乗り、さくらの結婚にも口出し始めてさくらを妹として気にかけます。「お兄さん」の正体と目的は?明かされる理由と共に過去と未来を優しく繋げるウェディングストーリーです。

今までを振り返って蓋をしたくなるような過去はありませんか?そのような過去は、「乗り越える」という言葉では安易に片付けられない時もあります。ただ苦しく胸の中にありますが、ふとしたきっかけで少しだけ前向きに捉えられる瞬間もあります。

この作品はさくらの決して軽くはない過去の経験が、「お兄さん」の正体と目的と共に明かされます。そして、感動のラストシーン。瀬尾さんが描く救いのような物語が温かくて嬉しくなる1冊です。

ページ数 216ページ

おわりに

瀬尾まいこさんは、中学校国語教師として働きながら執筆活動を始めたという経歴の作家さんです。

また今までのインタビューで、教員退職後も子育ての生活を送りながら執筆活動をしていることを明かしています。

そのためか、私たちが過ごしてきた学生時代や家族とのつながりを思い出して、自分とは異なる環境であるにも関わらず身近に感じてしまうような物語や登場人物の心情ばかりです。

今回紹介した5作品も読後感がよく、前向きになれるような作品ばかりなので、ぜひ素敵な読書を楽しんでみてください!

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