天才たちがぶつかり合うピアノコンクールを描いた『蜜蜂と遠雷』で直木賞/本屋大賞をダブル受賞した超人気作家・恩田陸。ファンの間では「ノスタルジアの魔術師」と呼ばれることも。
今回は読書好きの方71名に、Twitter上で恩田陸作品の中のおすすめ作品を最大5作品まで選んでいただきました。その結果をランキング形式でご紹介します。
目次
- 1位:夜のピクニック 22票
- 2位:蜜蜂と遠雷 17票
- 3位:チョコレートコスモス 10票
- 4位: 六番目の小夜子 8票
- 5位:ネバーランド 6票
- 5位:光の帝国 常野物語 6票
- 7位:ライオンハート 5票
- 7位:三月は深き紅の淵を 5票
- 7位:蒲公英草紙 常野物語 5票
- 10位:木曜組曲 4票
- 11位:麦の海に沈む果実 3票
- 11位:ユージニア 3票
- 11位:Q&A 3票
- 11位:黒と茶の幻想 3票
- 11位:エンド・ゲーム 常野物語 3票
- 11位:MAZE 3票
- 17位:ネクロポリス 2票
- 17位:ドミノ 2票
- 17位:月の裏側 2票
- 17位:象と耳鳴り 2票
- 21位:雪月花黙示録 1票
- 21位:ねじの回転 1票
- 21位:いのちのパレード 1票
- 21位:私の家では何も起こらない 1票
- 21位:きのうの世界 1票
- 21位:クレオパトラの夢 1票
- 21位:禁じられた楽園 1票
- 21位:錆びた太陽 1票
- 21位:ロミオとロミオは永遠に 1票
- 21位:蛇行する川のほとり 1票
- 21位:夢違 1票
- 21位:球形の季節 1票
- 21位:ブラック・ベルべット 1票
- おわりに
1位:夜のピクニック 22票
夜のピクニックの感想
yurika
ただ歩いているだけで、ドラマチックな場面があるわけではありません。
しかし、みんな普段話さないことを話し出します。
それが何だかドラマチックに感じるのです。
にしざわ
青春時代を懐かしく思い出せる作品です。
りんごっと
あっきー
青春小説と呼ばれているが、2人の葛藤する描写とかは、大人になった私も共感するところもたくさんある。
学生の方だけでなく社会人を経験したあなたにも読んでほしい1冊です。
サナ
最後のシーンがすごくさわやかで、印象に残っています。
私の学校にもこんな行事があったらいいのに、と読むたびに思います。
ひなの@読書垢
ただ歩いているだけなのに、どうしてこんなにも引き込まれるのか。
登場人物の言動や思考1つ1つに、私達にもあった懐かしい青春を思い出させるきらめきを詰め込んだ、何度でも読みたくなる作品です。
ダイゴ@読書垢
そんな夜の大移動は、人間関係の難しさを教えてくれた。
こんな「ピクニック」してみたい!
主題歌つき書評はこちら

2位:蜜蜂と遠雷 17票
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。(Amazon商品説明より)
蜜蜂と遠雷の感想
また、コンクール出場者たちのコンクールに臨むときの感情や審査員達が演奏聞いた感情がなんとも鮮やかで何度も読みたいと思いました。
本書は、音をひとつひとつ丁寧にかき集め、宝石に変化させ、1ページずつ散りばめた作品と言った方が正しいでしょうか。
音楽をここまで美しく描写した作品は、ほかにありません。
内容についてはこれ以上、何を語っても陳腐になりそうなので語りません。
ぜひともあなたの目と耳で、宝石を味わってみてください!
この本の舞台であるピアノコンクールは芸術に勝ち負けがつき、緊張、努力、限られた才能、個々の音楽性、様々な思いが入り混じる。
もし皆さんがこの『蜜蜂と遠雷』を開いた時、登場人物ひとりひとりの音楽が文字により響き出すと思います。
主題歌つき書評はこちら



3位:チョコレートコスモス 10票
芝居の面白さには果てがない。一生かけても味わい尽くせない。華やかなオーラを身にまとい、天才の名をほしいままにする響子。大学で芝居を始めたばかりの華奢で地味な少女、飛鳥。二人の女優が挑んだのは、伝説の映画プロデューサー・芹澤が開く異色のオーディションだった。これは戦いなのだ。知りたい、あの舞台の暗がりの向こうに何があるのかをー。少女たちの才能が、熱となってぶつかりあう!興奮と感動の演劇ロマン。(Amazon商品説明より)
チョコレートコスモスの感想
女優オーディションの小説、と聞けば、どうしても「足の引っ張り合い」「スキャンダル」を連想する。
ところが、今作はそんなドロドロとは無縁!
たった1つの椅子を巡る演技バトルは、嫉妬も欲も渦巻くけれど、間違いなくフェアな戦い!
なんといっても、文字だけで脳内を劇場にしてしまう、描写の凄味を感じます。
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