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東野圭吾『秘密』あらすじと感想【切なく苦しい恋愛小説!ラストはどっち?】

私はもともと東野圭吾のファンで、『浪花少年探偵団』をはじめとする作品を愛読していました。その後はミステリー要素の多い作品を好むようになり、色々と手にとる過程で、図書室の書棚の片隅にひっそり眠っていた『秘密』と巡り会いました。

娘の体に妻の人格が入り込むSF設定が上手く使われ、珠玉の夫婦愛を描いた本作は、まだ結婚など考えられず、将来を想像できなかった高校生の心にもストレートに響きました。

今でも表紙を見るたびにあの頃の瑞々しい感情が甦る、思い出深い作品です。

こんな人におすすめ!

  • 切なく苦しい恋愛小説を読みたい
  • 特殊な設定での恋愛小説を読みたい
  • ラストの解釈が分かれる物語を読みたい人

あらすじ・内容紹介

主人公は自動車部品メーカーに勤務の中年男性・杉田平介。愛妻・直子、11歳になる娘・藻奈美と、平凡ながら幸せな家庭を築いていました。

ある時、直子と藻奈美を乗せたスキーバスが崖から転落する事故が発生、母子ともに重体に陥り病院に搬送されます。

治療の甲斐なく直子は他界し、藻奈美も昏睡状態が続きます。その後どうにか意識を回復したものの、目覚めた藻奈美には直子の人格が宿っていました。

周囲の偏見を恐れた平介は、直子が藻奈美の体で蘇生した事実を隠し、日常に復帰します。

数年後、藻奈美=直子は高校生になりました。その頃から夫婦間に溝ができ、平介は妻の精神を宿した思春期の娘への接し方に悩みだします。

若い肉体で二度目の青春を謳歌する藻奈美=直子に、年々老け込んでいく一方の平介は嫉妬を禁じ得ず……。

『秘密』の感想(ネタバレ)

『秘密』は東野圭吾の数ある小説の中で、最も切なく苦しい恋愛小説として知られています。

本作のテーマは夫婦愛、そして家族愛。真面目で善良な主人公が、予期せぬ悲劇によって最愛の妻を失うところから物語は幕を開けます。

『秘密』の魅力は、読者の年齢によって感情移入する人物が違ってくるところ。最初に読んだ高校生の時は、藻奈美=直子に共感したものの、平介に年が近くなった現在は、彼が藻奈美=直子の若さに対して覚えた嫉妬や憧れがしみじみ身にしみます。

平介と直子にとって不幸だったのは、彼らが互いを深く想い合っていたこと。同時に平介と直子は親であり、娘の幸せを一番に考える責任を負っていました。

ラストにて直子は消滅しておらず、娘のふりをしていた事実が明かされます。

藻奈美は11歳時点で死亡したのか、精神が眠り続けているだけなのか、作中ではどっちかハッキリと言及されず読者の想像に委ねられます。

個人的には藻奈美は冒頭で死に、夫婦の危機を察した直子が、娘を演じていた説を推したいです。

いくら平介と直子が愛し合っていても、父と娘が近親相姦を犯すのはタブー。夫を愛しているからこそ別の男を選び、娘に成り代わる選択をした直子の心情を想うと、簡単には割り切れない感情で胸が一杯になります。

真実を悟った上で、花嫁の父として直子=藻奈美を見送るしかない平介の孤独も辛いです。

まとめ

『秘密』は映画化もされ話題を呼んだベストセラー小説なので、内容をご存知の方も多いかもしれません。

しかし、実際読むのとあらすじだけを辿るのでは、切なさの度合いがまるで違います。

特に平介の心理描写は見事なもので、藻奈美の体で転生した直子との距離感が掴めず、苦悩する様子が大変生々しく伝わってきました。

直子の選択には賛否両論あるでしょうが、娘の体で夫と暮らすリスクを踏まえれば、考えうる限り最善の着地だったのかもしれません。

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