『ワンピース』の中でも屈指の人気を誇るキャラクター、ポートガス・D・エース。
世界中から1,200万票を集めたオンライン人気投票では、主役である麦わらの一味を押しのけて世界9位にランクイン。
日本国内では5位入賞を果たしており、本編離脱から時間が経過してもなお高い人気ぶりを見せつけた。
そんなエースに惹かれる理由の最たるものが、彼が「いい兄貴」だからではないだろうか。
この記事では、エースの「兄」としての姿に着目。
多くの読者に慕われる彼の生き様から、「理想の兄」としての振る舞いを学んでいこうと思う。
目次
「家族」のためならどんな強敵にでも立ち向かう心意気
かつて、主人公・ルフィとサボの三人で兄弟の盃を交わしたエース。
出会った当初はルフィを激しく拒絶するエースだったが、手酷い暴力を受けても自分たちを裏切らなかった義と強さに触れ、ついにはルフィを家族として受け入れることに。
厳しい環境下で鍛え抜かれ、悪ガキとして逞しく生きる術を身に着けていたエースに対し、ルフィはまだまだ幼かった。
そのためドジを踏むことも多かったが、エースはそんなルフィを決して見捨てはしなかった。
ルフィがピンチに陥ったら、何を犠牲にしてでも真っ先に駆けつけた。
その姿勢は、敵がどれほど強大であろうと変わらなかった。
たとえ相手が屈強な大人で、残虐な海賊であろうと構わなかった……。
「家族」を守るためなら、我が身が傷つくことも厭わず立ち向かう心意気。
そんな愛に満ちた「強さ」を備えた兄貴であれば、誰だってついていきたいと思うはずだ。
できの悪い「弟」のために礼儀や挨拶を身に着ける気配り
エースとルフィが久しぶりの再会を果たした際、麦わらの一味は、きちんと挨拶をしたうえ日頃の礼まで述べるエースに深く感じ入った。
兄弟にも関わらず、自由奔放で礼儀とは無縁なルフィとあまりにかけ離れていたからだ。
しかし、エースとて最初から礼儀正しかったわけではない。
幼少期のエースは、自らの出自を否定され続けたことで心に深い傷を負い、暗い目をした悪ガキとして荒れた生活を送っていたのだ。
やがて、ルフィというできの悪い弟を持つにいたり、兄たる自分がこのままではいけないと自覚したエースはある行動に出る。
自らの素行の悪さを改めるべく、世話になっていた酒場の女店主・マキノに弟子入りし、礼儀や挨拶の仕方を学び始めたのだ。
兄とはいえ、当時のエースはまだまだ少年と呼ぶにふさわしい年代の男の子。
にも関わらず、弟のために自らの礼儀作法を改めようという大人びた発想には、読んでいて思わず頭が下がった。
強い自分を見せつけたくて、弟の前ではつい悪ぶってしまう。
弟に対しては、偉ぶって粗暴な口ばかりきいてしまう。
もしそんな人がいたら、ぜひエースの「優しさ」を見習ってほしい。
「かっこいい兄貴」を体現するかのような、強くて熱い生き様
とにかくエースは強かった。
すでに悪魔の実を口にしていたルフィでさえ、何の能力も持たないエースに「一度も勝てたことがない」と言うほど強かった。
3歳という年の差があったにせよ、エースは本当に強かったのだ。
やがて17歳になり、海に出たエースは、「メラメラの実」を食べて能力者となる。
もともと有していた身体能力に加え、強力なメラメラの実の能力が加わって、エースの強さにはさらに磨きがかかることなる。
誰だって兄には格好良くいてほしいものだ。
同級生にたかられ、愛想笑いを浮かべながらジュースを買いに走らされる兄の姿なんて、誰も見たくはないだろう。
そんな姿よりも、エースナンバーを背負ってグラウンドに立ち、確かな実力でチームメイトを引っ張っていく姿を見たいと思うはずだ。
なぜなら、兄とはあなたにとってヒーローにも似た存在なのだから。
エースはまさに、ルフィにとってのヒーローだった。
決して敵に背を向けることなく、どんな事態にも怯まず自分を助けてくれるヒーローだった。
エースもまた、圧倒的な強さをもってそのヒーロー像に応えてきた。
そんな「強さ」を備えた兄貴が、格好良くないはずがないのだ。
理想の兄は「愛・優しさ・強さ」でできていた
一度懐に入れた家族は決して見捨てない「愛」。
弟を支えるために自らを律する「優しさ」。
そして、弟にとってのヒーローであり続けた「強さ」。
この3つの要素が、エースを理想の兄たらしめていたのではないかと筆者は思う。
そして、その魅力こそが、今もエースを不動の人気キャラたらしめているのではないかと思うのだ。
では、現実の、あなたの身の周りの「兄」はどうだろうか。
我が家の「兄」はこうだった。
弟や妹は己の下僕にも等しいという「傲慢さ」。
下僕の持ち物はすべて己の物であるという「横暴さ」。
そして、親や教師に対しては「長いものには巻かれろ」精神で臨む「意地汚さ」。
なかなかのクズである。
あなた自身や、あなたの周りの兄がそうでなかかったことを祈る。
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