string(10) "is_single "
bool(true)
string(7) "is__mc "
string(149) "a:4:{s:3:"top";s:4:"7500";s:4:"path";s:21:"2022/12/magazine3.jpg";s:4:"href";s:23:"https://amzn.to/3FO5GqE";s:10:"categories";s:14:"1909|1911|1910";}"
string(15) "is__categories "
array(3) {
  [0]=>
  string(4) "1909"
  [1]=>
  string(4) "1911"
  [2]=>
  string(4) "1910"
}
string(17) "is__has_category "
bool(true)
string(13) "get_category "
object(WP_Term)#7110 (17) {
  ["term_id"]=>
  int(1910)
  ["name"]=>
  string(24) "一般ブックコラム"
  ["slug"]=>
  string(6) "normal"
  ["term_group"]=>
  int(0)
  ["term_taxonomy_id"]=>
  int(1910)
  ["taxonomy"]=>
  string(8) "category"
  ["description"]=>
  string(0) ""
  ["parent"]=>
  int(1909)
  ["count"]=>
  int(66)
  ["filter"]=>
  string(3) "raw"
  ["term_order"]=>
  float(4)
  ["cat_ID"]=>
  int(1910)
  ["category_count"]=>
  int(66)
  ["category_description"]=>
  string(0) ""
  ["cat_name"]=>
  string(24) "一般ブックコラム"
  ["category_nicename"]=>
  string(6) "normal"
  ["category_parent"]=>
  int(1909)
}
string(7) "is__mc "
string(0) ""
string(7) "is__mc "
string(0) ""
string(12) "is__mcbride "
array(1) {
  [0]=>
  string(113) "{"top":"7500","path":"2022\/12\/magazine3.jpg","href":"https:\/\/amzn.to\/3FO5GqE","categories":"1909|1911|1910"}"
}
string(13) "is__url_path "
bool(false)
bool(false)
bool(false)
string(13) "is__url_path "
bool(true)
bool(false)
bool(true)
string(12) "is__toppage "
array(1) {
  [0]=>
  string(113) "{"top":"7500","path":"2022\/12\/magazine3.jpg","href":"https:\/\/amzn.to\/3FO5GqE","categories":"1909|1911|1910"}"
}
bool(true)

辻村深月の名作青春ミステリーに合うお酒を作ってみた!雪と優しさを仕掛けた味

はじめまして!ライターの真木秋隆です。

最近では再現レシピやジブリ飯のような料理による物語の「楽しみ方」がある一方で、こんなことを思ったことはないでしょうか。

「料理以外にも、お酒を通じて物語を味わってみたい。そんなちょっと大人な楽しみ方があってもいい」

そこで今回は、「もし好きな小説の世界に合ったお酒を作るとしたら、どのようなものになるのか?」という「楽しみ方」を皆さんに紹介したいと思います。

今回は辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』に合ったお酒を、居酒屋Barの店主である友人(通称・マスター)に特別に作ってもらいました!

まずは少しだけ『冷たい校舎の時は止まる』のあらすじに触れたあと、その味やマスターの工夫を紹介しますね!

『冷たい校舎の時は止まる』のあらすじ

冬のある日、大学受験を控えた高校三年生の主人公・辻村深月とその友人たち8名は、学校に閉じ込められてしまいます。

不可解な現象が続けざまに発生するなか、学園祭で自殺したクラスメイトの名前がなぜか思い出せないことに気づく主人公たち。その名前を思い出そうとするも、一人、また一人と仲間たちが忽然と姿を消していき…。

『冷たい校舎の時は止まる』に合うお酒の見た目と味は?

今回のお酒は次のもので作られていました。

  • グラニュー糖
  • レモンジュース
  • ブルーキュラソー
  • 桜リキュール
  • カルピス

実はお酒を作ってもらうための準備として、作品に関するキーワードを僕からマスターに送っていました。例えば「雪」「青春」「頼りになる大人」「仲間」「優しさ」など。

それを踏まえマスターは、「雪」をグラニュー糖のスノースタイル(グラスの縁にまぶしつける方法)によって模してくれました。「密室になった学校」という作品の舞台に漂う不気味さも、ブルーキュラソーの濃淡によって見事に再現されています。

もちろん、見た目だけに仕掛けが施されているわけではありません。桜リキュールの風味やレモンジュースのフルーティーさによって、キーワードの一つである「青春」っぽさをこの一杯は漂わせています。

改めて見た目のことに触れると、たしかに呑む前は少し不気味な色彩という印象を受けました。

ですが口をつけてみるとそんな印象が吹き飛びます。グラニュー糖がまず舌に触れるので、その甘さに意識が向くかと思いきや、桜リキュールによる桜の風味に驚かされるのです。桜っぽさのあるお酒なんて多くの人にとっては珍しいのではないでしょうか。

そしてそこからは、たまにグラスを回してグラニュー糖を味のアクセントにしながらもレモンっぽさもあるフレッシュなこのお酒の味を楽しみました。

さて『冷たい校舎の時は止まる』という僕自身もお気に入りの一冊をモチーフにしたお酒はとても呑みやすく、それだけで満足だったのですが、この一杯には最後にもう一つ隠された仕掛けがあったのです。

底に沈んだ最後の仕掛け

ここまでの説明で「おや?」と思った人はいるでしょうか。

注目してほしいのは、上述した材料のなかにある「カルピス」の行方です。

このカルピスはどこへ消えたのか。それはグラスの底に沈んでいたのです。もちろんこれは狙ってやったこと。

カルピスの柔らかな優しい味わいが、呑んでいる人の口へ最後に届けられるものになっているのです。このことについては僕が伝えた「優しさ」を反映しているとのこと。本作はもちろんのこと、辻村作品そのものに通底している「優しさ」がこんな形で表現されていることにはさすがに驚きました。

この「優しさ」が呑み終わり(≒物語のクライマックス)に仕掛けられているというのも中々オシャレな仕掛けだと思うのは僕だけではないはず。

実は今回お酒の作成を依頼する際、もう一つ注文をしていたのです。

それは「高校生だった主人公たちが、大人になって仲間たちと会ったとき呑みそうなお酒」というものです。そのせいもあって、作中では高校生だった主人公たちもいつかはお酒を呑むのだろうな、と少しだけ酔いが回った頭でそんな想像をしていました。

彼らが大人になって味わう一杯は、筆者が呑んでいるものと同じかもしれません。仄かに漂う桜の風味と底に潜んでいる優しい味のするカルピスに、高校生だった頃の自分たちの青さを思い出しながら、彼らはグラスを傾けるのでしょう。

作成協力をしていただいたお店のご紹介


今回、ご協力いただいたのは東京都江戸川区にある隠れ家居酒屋Bar『来味』。

なんといっても最大の魅力は、創作料理とお酒です。ホテル仕込みのシェフが腕を振るった料理とバーテンダーによるオリジナルカクテルは唯一無二の美味しさ。ここでしか味わえません!

そして、下町ならではのくつろげる雰囲気に満足すること間違いなし!近くによった際は是非お越しください!

もしこの企画が気に入っていただけましたら、次のURLより応援メッセージをいただければ嬉しいです。

https://ofuse.me/2e70b798

1 Comment

真木秋隆

ミステリーと人文学を愛してやまないライター。愛しすぎるあまり、甘酸っぱい青春を送るチャンスをことごとく無視してしまうという学生時代を送る。特技は本の要約。好きなミステリーは密室殺人モノ。好きな人文学は社会学。

返信する

書き手にコメントを届ける

記事の感想や追加してもらいたい情報のリクエスト、修正点の報告などをお待ちしています。
あなたの言葉が次の記事執筆の力になります。