突然だが、年の差恋愛は好きだろうか。
価値観の衝突が少ない同年代との恋もいいけど、立場や経験値が異なる年の差カップルのじれったい距離感は最高だ。
今回は『コップクラフト』の男女バディ、マトバとティラナから年の差恋愛の萌えを学んでいきたい。
距離の取り方が抜群に上手い!面倒見のよい年上への憧れ
ティラナは異世界レト・セマーニから来た誇り高い女騎士(ただし見た目はローティーンの美少女)。
マトバはその相棒に任命されたやさぐれおっさん刑事。
生まれ育った環境や価値観の違いから喧嘩ばかりしていた二人だが、共に事件を追ううちに互いへの信頼が芽生えていく。
マトバはパッと見スレているが、けっしてガサツなだけの男じゃない。
その証拠に十代前半の少女にしか見えないティラナを何かと気遣い、時にフォローする。
ティラナが腹を空かせていたら特製ナポリタンをごちそうしてやり、友達を亡くして泣いていたらそっと肩を抱く。
新天地で心細い思いをしていたティラナが、こんな面倒見いい男にときめかないはずがない。
女性が年上でも事情は同じだ。
年下から見た年上の包容力はプライスレス。
相手より長く生きてる分修羅場を乗り越え、相応の経験値を積んだ年上は距離の取り方が抜群に上手い。
友人の死に際し、泣きじゃくる年下に余計な事は一切言わず、ただその哀しみを分かち合い受け止める。
これは年上自身が近しい人の死を何度か経験し、喪失の哀しみに耐えてきたからこそできることで、同年代ではなかなかこの域に到達しない。
哀しみを多く知る分、より優しくなれるのが年上パートナーの魅力だ。
年上に追い付こうと背伸びする姿に萌える
上司と部下、先輩と後輩、師匠と弟子……。
年の差恋愛ではスタート地点において、両者に明確な立場の差がもうけられていることが多い。
年下にとっての年上は常に先を行く目標で、年上にとっては教え導くべき存在。
もちろん逆パターンもあるが、その場合もメンタル面では年上がリードしているように感じる。
年上に追い付こうと一生懸命頑張る年下は男でも女でもかわいいものだ。
どんなにがんばっても年の差だけは埋まらない、ならば他の面でカバーしようと背伸びする年下たちはけなげでひたむきで応援したくなる。
ティラナも一人前のバディとして認めてもらおうと頑張るのだが、マトバに子ども扱いされてはへこむくり返しだ。
3歩進んで2歩さがる年下を見かね、年上が「やれやれ」ムーブで歩調を合わせてくれたりすると一層尊いのだった。
承認欲求が恋に変化する
「アイツだけは絶対見返してやる」
「必ずあの人に認めさせてやるんだから」
……この手の自己承認欲求は恋に変化しやすい。
年の差コンビの場合は年下が年上に認めてもらおうと励むものが多いが、「どうしてこんなに振り向いてほしいの?」と初心に立ち返った時、そこに「上司だから」「先輩だから」「師匠だから」以外に、「あなただから」が透けてくるのが尊い。
年の差コンビの恋心は見えにくい。
というのも、年下はそれを早く認めてほしい承認欲求と混同し、年上は年上で「こんな子どもに本気になるなんて……」とストッパーが働くからだ。
ロリコンにあらずティラナを一貫して子ども扱いしているマトバでさえ、彼女の無防備な仕草にドキリとし、まれに異性として意識してしまうのは避けられない。
「年甲斐もない」と自分をたしなめながらも庇護欲が恋愛感情に置き換わっていく年上。
「追い付きたい、認めてほしい」承認欲求の根源が恋愛感情と自覚しテンパる年下。
空回りすれ違いゆっくり近付いてくこの距離感こそ、年の差萌えの醍醐味なのだった。
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