『あひるの空』は2004年から週刊少年マガジンで連載されているバスケットボール漫画である。
テレビアニメ化もされており、現実離れしたスポーツ漫画などではなく、高校生活のリアリティ溢れる部活動を繊細な描写で書かれている事が特徴的だ。
そんな『あひるの空』の印象に残る名言を10個紹介していこう。
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目次
これは僕の翼です(車谷空)
身長150センチほどの小柄な高校生、主人公・車谷空が不良に絡まれている時に、必死で守っていたバスケットシューズに対しての一言。
後に登場するチームメイトの花園千秋に何をかばっていたのかを聞かれ、命よりもバスケットシューズが大切だと空から言われる。
低身長でありながら高校バスケに本気で挑戦する空の本気度が伝わるシーンでもある。
だってめんどくさいじゃん(花園千秋)
実質活動停止状態の九頭龍高校バスケットボール部。
空が活動を再開するように千秋たちに掛け合うも相手にされない中での千秋の一言。
中学時代に挫折を味わいバスケットボールへの熱を失ってしまった千秋は、部活に所属はするものの全く練習を行わず、実質的な部活動は皆無であった。
新入生の空との出会いによって、ここから少しずつ物語が展開し、千秋の人間性も大幅に変化するのであった。
悔しかったら 身長差なんてふっとばしちゃうくらいの選手になりなさい(車谷由夏)
小学生時代、身長が低いことが原因でスタメンに選ばれなかった空。
一度も出場機会に恵まれずバスケットを辞めようかと泣く空に対して、元プロバスケット選手でもある母親の由夏は小さい選手でも活躍する道筋を示す。
バスケット界では180センチでさえ小柄とされる中で、塞ぎこむ空に対して活路を見出すシーンである。
戦わないやつらが、戦っている奴らを笑うなよ(花園千秋)
バスケット部として本格的に活動を再開し、近隣の新丸子高校と初めての練習試合。
空が入学し1ヶ月間しか練習をしていない急造チームでは歯が立たず、じわじわと点差が開いていく。
そんな中でも空は走り続けチームメイトを鼓舞し続ける。
必死に食らいつこうとするチームの熱に充てられ、傍観を決め込んでいた千秋が急遽参戦。
新丸子側の野次に対して、千秋が言い放つセリフ。
挫折を知る人間だからこそ出てくるセリフではないだろうか。
そーじゃの まぁこれからかのう(夏目健二)
空と共にインターハイ出場に本気で挑戦している九頭龍高校バスケット部の夏目健二。
喧嘩騒動でバスケ部が廃部の危機に晒されるも何とか持ち直して校内で合宿をしている時の一コマ。
バスケ未経験組との目標に対する温度差に苛立ちを隠せない夏目がそれでも前向きにチームを思い、奮起するシーンだ。
大っきく産んであげられなくてごめんね(車谷由夏)
地区大会予選1回戦、新城東和との試合終了後の空と母・由夏の一コマ。
もともと病気療養中だった由夏は自身の命がもう長くない事を悟り、無理を言い病院から連れ出してもらい空の試合を観戦する。
体調が悪くなり再度病院に戻った由夏は容体が急変。
駆けつけた空に対して初めて空の身長の件で泣いて謝る。
空の活躍を実際に観戦しながらも、自身と同じように低身長の選手の限界を感じてしまったシーンでもある。
俺は自分の為にココに戻ってきたんだ(五月先生)
部室のボヤ騒ぎで、廃部が決定し同好会として活動を余儀なくされた九頭龍高校バスケット部。
顧問がいない状態で公式戦や練習時間の確保が困難になってしまう。
そんな中でも活動を続けている部員たちの姿を見て、元顧問だった五月先生が再度就任する事が決まる。
問題児ばかりのバスケ部の中で、生徒がひたむきに練習に励み、本気でインターハイを目指す姿に奮起し、家族の反対を押し切り再度顧問に就任する名シーンである。
今動かずにいつ動けっていうんだよ(上木鷹山)
九頭龍と横浜大栄の練習試合。
自身と同じく小柄ながらも活躍する空を見て、横浜大栄の1年生・上木鷹山は監督に直談判を行う。
ベンチメンバーにも入っていない鷹山は監督に激怒されながらも、空の計らいや練習試合という事もあり念願の出場を果たす。
結果として鷹山はレギュラーに定着。
強豪スポーツ校でのレギュラー争いに実力行使で挑む姿は、読者を熱くさせる。
また物語全体を通して空のライバルとしての存在感をメキメキと現している。
人がもうダメだっていう限界ギリギリのラインなんて、こんなもんじゃないんだ(車谷智久監督)
過酷な冬合宿中にリタイアを申し出る女子バスケット部員に対して、空の父親でもある智久が放った一言。
もともと技術指導ができる監督がいない九頭龍高校で初めて監督として就任した智久はインターハイ出場に向けて半強制のスパルタ合宿を開始する。
そんな中で智久の持論が展開され結果として部員を鼓舞する。
オーバーワークと知りながら生徒一人一人へのケアを怠らない優秀な指導者の一面を見せる。
やべぇ 俺泣きそうだ・・・(鍋島竜平)
関東新人戦で試合終了間際、ブザービートを決めるナベこと鍋島竜平。
もともとはバスケット未経験だった彼が試合を決定づけるスリーポイントを決める。
対戦した北住吉は強豪校であり波乱に満ちた試合展開となった。
車谷監督の過酷な練習と、個人練習が報われた瞬間。
客席からの歓声を聞き、涙ぐむシーン。
主役級ではない登場人物が思わぬ活躍をするところも、『あひるの空』が描く繊細でリアリティに近い物語展開といえるだろう。
まとめ
『あひるの空』はスポーツ漫画などでありがちな、なんだかんだ主人公が所属しているチームが勝ち続けるという都合の良い物語展開は用意されていない。
1回戦敗退や決勝まで進めない事もざらにあり、リアリティを追求した作品と言える。
スポーツ以外の面でも登場人物の人間模様や恋愛など様々な見どころを含んでいる完成度の高い漫画だ。
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