週刊ヤングジャンプで連載されていた『東京喰種』。
人を喰う事でしか生きる事の出来ない喰種と人間の争いや葛藤など、様々な視点で描かれた人気作品だ。
不慮の事故で半人間、半喰種に変貌してしまった主人公・金木研が人間として、そして喰種として共存の道を探りつつも、自身がどんどん喰種に近付いている事への抵抗や、人間と喰種の争いを背景に、バイオレンスアクションといった一面も持つ漫画である。
今回はそんな『東京喰種』とその続編『東京喰種Re』の中から心の残る名言を10個紹介していこう。
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目次
- だけど、もし仮に僕を主役にひとつ作品を書くとすれば・・・それはきっと悲劇だ(金木研)
- ウサギは孤独で死ぬんだぞ!わかってんのかコラ!(永近英良)
- 君の心は熱く義憤の炎に燃えている(中略)火を灯すためのね(真戸呉緒)
- 僕を・・・人殺しにしないでくれ(金木研)
- ここで俺が死ねば・・・あいつが人殺しになってしまう(亜門鋼太郎)
- 腕は二本あるんだ。右手と左手を別々に動かすだけでいいんだよ?そんなに難しいかな(有馬貴将)
- すみません俺・・・凡人なので(平子丈)
- 新しいご馳走の発見は人の幸福にとって星の発見以上のものだ(月山習)
- ここはV14ここから先 (中略) 14(これ)以上は進めない(有馬貴将)
- なにも出来ないのは嫌だろ?(永近英良)
- まとめ
だけど、もし仮に僕を主役にひとつ作品を書くとすれば・・・それはきっと悲劇だ(金木研)
主人公の金木研が鉄骨事故後に意識不明の状態から目覚めた時に発したセリフ。
『東京喰種』の物語全体は最終的なハッピーエンドを匂わせる少年漫画の雰囲気とは異なり、どこか暗く重たい印象を与える作品だ。
読書好きな主人公の人間性から、自身に起きるこれからの展開を悲劇と表現する事で物語の方向性を読者に伝えるにはシンプル且つ意味深なセリフと言えるだろう。
ウサギは孤独で死ぬんだぞ!わかってんのかコラ!(永近英良)
主人公の金木研と大学の同級生で幼馴染でもある親友の永近英良・通称ヒデ。
『東京喰種』の中でも、数少ないコミカルなシーンの多い大学に通学している場面でのヒデのセリフ。
鉄骨落下事件後、金木研がなかなか大学に顔を見せずに心配していたヒデが久々の再開時に放った一言。
当時、金木研は自身の喰種化により、人間と同じ食事を取れない体になってしまった事に困惑し、必死にあらがっていた。
どっちつかずの自分と孤独なウサギが妙なマッチングを起こした何気ないヒデの発言は当時の金木の心情を表している。
君の心は熱く義憤の炎に燃えている(中略)火を灯すためのね(真戸呉緒)
喰種を駆逐する組織CCG。
物語の主要人物の一人ともいえる、捜査官の亜門鋼太郎に上司の真戸呉緒が言ったセリフ。
亜門の正義感と仕事への妥協する事ない姿勢が、やがて多くの人々を動かすという事を本人に伝えるシーン。
『東京喰種』の魅力の一つとして、喰種とCCG捜査官の価値観のぶつかり合いや葛藤に見所があるのではないだろうか。
CCGで保護されている、喰種に家族を殺された孤児を見て更に奮起する亜門の人物像を象徴するシーンと言える。
僕を・・・人殺しにしないでくれ(金木研)
主人公の金木研とCCG捜査官の亜門鋼太郎が初めて相まみえるシーンでのセリフ。
喰種の特徴でもある爆発的な身体能力向上を武器にCCG捜査官の亜門と対峙する金木。
戦いの中で元人間である金木は、自身が喰種と人間を繋ぐ唯一の存在である事を自覚する。
CCG捜査官の亜門に対して喰種と人間との共存という新たな価値観の提案と、亜門自身を食糧と考えてしまっている自身の喰種としての本能に抗うシーンである。
作中では感情を爆発し涙を流しながら訴えかけるシーンとなっている。
ここで俺が死ねば・・・あいつが人殺しになってしまう(亜門鋼太郎)
東京喰種最終巻(Reを含まない)で再度対峙した金木と亜門との対決で、重傷を負った亜門が部下の滝澤に自身が死ねない理由を述べるシーンで使用されるセリフ。
物語冒頭と最終巻で伏線を回収してくるあたり、よく作りこまれた作品である事がわかる。
腕は二本あるんだ。右手と左手を別々に動かすだけでいいんだよ?そんなに難しいかな(有馬貴将)
『東京喰種』の登場人物史上最も強いと言われているキャラクターでもあるCCG特等捜査官・有馬貴将。
口数も少なく、そこまで登場回数は多くないが、喰種からはCCGの死神と恐れられており、輝かしい功績と実力を兼ね備えている。
そんな有馬が若かりし日に、部下の平子丈捜査官に対して、ただでさえ扱いの困難なクインケという武器を左右の手で別々に操った際に放つセリフだ。
すみません俺・・・凡人なので(平子丈)
上記のセリフに対して部下の平子捜査官は自身を『すみません・・・凡人なので』と言い返す。
凡人(作中ではフツー)なのでと言い返しながらも、有馬の天才且つ天然な性格に呆れた様子をみせている。
また有馬とコンビを組んでいた期間が6年間という長期間だった事もあり、周囲に有馬の姿を一番近くで見ていた男として期待されがちな事に対する不満を露わにする。
自身については、尊敬する有馬の10分の1程度の活躍と、いつも謙遜している彼の謙虚な性格は多くの読者に共感を得たであろう。
新しいご馳走の発見は人の幸福にとって星の発見以上のものだ(月山習)
通称美食家グールの月山習が金木研の血が染み込んだハンカチを嗅いだ時に脳裏に浮かんだ名言。
月山は口に運ぶ人間の肉に非常に強いこだわりを持っている。
作中では半人間・半喰種の金木を執拗に追い回す。
月山のキャラクターと異常性が垣間見えるシーンである。
ここはV14ここから先 (中略) 14(これ)以上は進めない(有馬貴将)
圧倒的な実力差で金木を窮地に追い込む有馬。
V14とは通路の位置を示すいわば住所のような意味だが、「14以上は進めない」というのは、有馬が金木の逃亡を阻止する意味合いと、もう一つの意味がこめられていると考察されている。
それは金木研を中心とする『東京喰種』は一旦終了し、続編の『東京喰種Re』に繋がる伏線が張られているのだ。
実際に『東京喰種』は14巻で終了しており、内容も決着のついていない物が多く残されていて、次回作への期待感を煽られる演出といえるだろう。
なにも出来ないのは嫌だろ?(永近英良)
東京喰種Re最終話で、ヒデが金木に言うセリフ。
竜との最終決戦が終了し、医療が発達した事で、喰種が人間の肉を食べなくても生きていける未来が描かれている。
ハッピーエンドを迎えた金木研の元に遊びに来たヒデのセリフ。
登場人物毎の後日談が多く、世界に抗い続けた金木研・佐々木琲世がようやく人間と喰種の共存という道を進み始めるところで物語は終演する。
まとめ
『東京喰種』は人間の善と悪が表裏一体に描かれており、哲学的な一面も含んでいる作品だ。
伏線も多く、一度読んだだけでは全ての話を理解しきる事は困難かと思われる。
読み込むことで新たな気づきを与えてくれる数少ない少年漫画であり、読み終わった後の満足感は間違いないだろう。
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