ゴールデンカムイ 痛快!豪快!爽快!気持ちを鼓舞する名言・名シーン15選

日露戦争から引き揚げてきた杉元佐一(すぎもと さいち)は、幼馴染の女性の目の治療費を稼ぐために砂金を狙い、北海道へ足を踏み入れる。

そこで杉元は死刑囚の身体に掘られた入れ墨が隠し場所の鍵となる、莫大なアイヌの金塊の存在を知る。

先の戦争で軍の上層部に叛意を抱いた軍人・鶴見篤四郎(つるみ とくしろう)、アイヌの国を創設しようとする旧幕府の生き残り・土方歳三(ひじかた としぞう)も金塊の謎を追う、狂瀾怒涛の皮剥ぎ宝探しデスマッチに、北海道の大自然の中で不死身の杉元とアイヌの少女アシㇼパが食するヒンナな料理の数々。

料理とバトルと冒険の金脈のような漫画作中には生きるヒントも満載である

今回はそんな『ゴールデンカムイ』の名言を15個紹介する。

弱い奴は食われる(アシㇼパ/第1巻第1話)

アイヌの少女・アシㇼパが杉元に告げた台詞。

自然の中で、狩猟や採集で暮らすアイヌのアシㇼパは戦地帰りの杉元もたじろぐ巨大なヒグマを毒矢で仕留め、ヒグマの内臓の様子からまだ周囲にもう1頭、より狂暴なヒグマがいると冷静に警告する。

直面した現状を冷静に分析し的確な判断を下すアシㇼパに感心した杉元は、彼女に入手したばかりのアイヌの隠された金塊の情報を伝え、仲間にならないかと勧誘するのだった。

十代前半の少女ながら豊かな狩猟の経験と知識を持つアシㇼパもさることながら、それを目の当たりにして即座に得たばかりの重要な情報を活用し協力を願い出る杉元の決断力も並外れていると言える。

状況を判断し、即決し共闘を打診する判断力、これもまた立派な生き抜くための力である。

いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?(土方歳三/第2巻第12話)

新選組の生き残り、土方歳三がアイヌの埋蔵金を捜すために接触した入れ墨の囚人・牛山辰馬(うしやま たつうま)が、時代遅れの刀を振り回して帝国陸軍と一戦交える気か、と問いかけたのに対する答え。

高齢にも関わらず、不敵な笑みを浮かべてこの台詞。

協力者を捜しながらも、信頼に足る器ではないと判断したなら頭数で負けていようが皆殺しにする苛烈さを見た牛山は鬼の顔を見せる土方に気圧される。

土方の利き手に刀、左手には外国製の最新式の銃まで使いこなす姿は年齢を感じさせぬ凄まじさだ。

強い信念さえあれば、人は年齢も凌駕できると思わせてくれる土方の活躍は見る者の心を奮い立たせてくれる。 

オソマおいしい(アシㇼパ/第3巻第20話)

杉元が持ち歩いているお味噌を見たアシㇼパは、アイヌの食文化にない食材なため形状が似ているウンコ(アイヌの言葉でオソマ)を連想する。

杉元は美味しい食材なのだと解説するが、一度抱いた先入観はなかなか払拭できず顰め面で食事を共にするアシㇼパ。

しかし、繰り返し美味そうに食べる杉元を見るうちについに口に入れた第一声がこれだ。

ちなみにアシㇼパの名前は「新年」という意味で「未来」とも解釈できると彼女自身は受け止めており、新しい時代のアイヌの女なのだと自負する。

この未知のものも口にする勇気、見習いたいものである。

やっぱり女は恐ろしい だが満足だ(二瓶鉄造/第4巻第28話)

入れ墨を背負った囚人の一人、二瓶鉄造(にへい てつぞう)が猟師生命を賭けて挑んだニホンオオカミ・レタㇻとの闘いに敗れた時の辞世の台詞。

最後の一頭のエゾオオカミだと思っていたレタㇻと対決した二瓶は、背後から攻撃してきたつがいの狼に首を噛み切られて致命傷を負う。

たった一頭で生き残る気高いオオカミを葬る事を至上の目標と定めていた二瓶だったが、男同士の勝負など女房には知ったことではないか、と呟き、冒頭の台詞を述べて息絶える。

二瓶にも、妻と子がいる。

男どうしの闘いは意外な幕引きとなったが、満足だ、との台詞はつがう相手がいるレタㇻを倒さずに済んだとの安堵も含まれているように思えてならない。

二瓶は自身の獲物を掠め取った男たちを許せずに殺し、網走刑務所に収監された。

人間の掟より山の掟を優先した男の生き方。

全力で命を賭けるに値する目標に向かい、納得して命を全うする姿は羨ましくもある。

揚げ物にしよう(白石由竹/第5巻/第42話)

作中、手に入った食材を美味しく調理しようとするマメさを発揮する脱獄王の異名を持つ入れ墨の囚人・白石由竹(しらいし よしたけ)。

近隣で醤油を分けて貰って来たり、片栗粉を分けて貰ったりと対人交渉スキルが高めな男である。

共に行動しているアシㇼパ、杉元からの扱いは時に手ひどいがめげないポジティブな性格だ。

囚人の皮を目当てとする過酷な旅路の中でも、油がたくさん入手できるなら揚げ物を作ろうと提案して下味を付けたシャチの竜田揚げを作っている。

殺人狂と戦った後でも、食を楽しもうと気持ちを切り替えられる白石。

アシㇼパや杉元ほどの突出した戦力は持ち合わせていないが、柔軟な発想と頼れる生活力を持った男である。

いいか 小僧ども この時代に老いぼれを見たら『生き残り』と思え(土方歳三/第6巻第55話)

用心棒として腕を売り込みに来た土方と永倉を見て、二人が高齢男性であることから侮った態度で接してきたならず者を一刀で切り捨てた土方の台詞。

典獄の私怨から40年近くも独居房に繋がれたのちにやっと自由を得た土方の台詞は、深みがケタ違いである。

相手の真価を見誤るととんでもないことになると身を以て示したならず者のようにならないよう、初対面の相手を外見で侮ることなく敬意を払おう。

私たちのこの旅に迷いなんか無い(アシㇼパ/第7巻第62話)

次々と予言を的中させる女占い師・インカㇻマッに出会った杉元たち。

アシㇼパは的中率を目にしても盲信しようとせず、「占いというのは判断に迷った時に必要なものだ」「私たちのこの旅に迷いなんかない」と断言する。

アシㇼパは13歳ほどの少女ながら、揺るがぬ確固たる信念を持ち前向きな姿勢を崩さない。

目標を定めたのなら迷わず進む姿に勇気づけられる。

美しいものは残すべきだ(第9巻第86話)

過去、永倉新八(ながくら しんぱち)が新選組を見限る切っ掛けを作った土方歳三の言葉に互いに思いを馳せながら、獄中の土方と彼を訊ねてきた永倉が独居房の扉を隔てて問答する。

その中で、わざと新選組を見限らせようとして侮辱したのではと問いかける永倉に対する土方の答え。

「お前は気性が荒くてバカだが剣筋だけは美しかった」「美しいものは残すべきだ」との答えに、永倉は涙する。

40年近く土方は消息不明の扱いとなっており、長い時を経ての会話。

在りし日の面影が二人に重なる。

無為に時を過ごさせ、土方の心を折ろうと私怨を抱く典獄(てんごく)・犬童四郎助(いぬどう しろすけ)の目論見は成功しなかった。

土方は老いてなお、あと百年生きると言い切る。

己の美学を貫く生き様を示す言葉である。

心がずっと戦場にいる(杉元佐一/第10巻第100話)

吹雪で低体温症になりかけた杉元たちは、エゾシカを撃ちその皮を剥いだものに包まり暖を取る。

アシㇼパと杉元は身を寄せ合って吹雪が去るのを待つが、その間に同行していた入れ墨の囚人・鈴川の生死を問いかけたアシㇼパに、杉元は悪人は心が欠けているから死ぬときも苦しまないと答える。

子供だましは不要だと答えるアシㇼパに対し、杉元は自分たちは戦場で相手に心がないと思わなければ生きていられなかったと答える。

そして、身体は帰国しても「心がずっと戦場にいる」のだとも。

アシㇼパは、戦場に行く前に食べたきりだと杉元が語った好物の干し柿を食べてみたい、それを食べれば戦場へ行く前の杉元に戻れるのかな、と答える。

アシㇼパは、アイヌの言い伝えに興味深く耳を傾け、子熊に同情する優しさを持つ杉元が戦いの場では躊躇なく命を奪う姿には複雑な感情を抱いているが、全てが終わったら故郷に連れて行け、干し柿が食べたいと杉元が元々営んでいた生活を取り戻せることを願うと告げるにとどめるのである。

戦争の爪痕は深い。

大義の元で、人を殺すことへの正常な抵抗感を奪われ、日常へ戻る手立てを失ったまま過ごす当人の苦しみは計り知れない。

ただ、干し柿のある日々に戻れるといいなと未来を願うアシㇼパの言葉が深く杉元の心に染みる。

子供は 親を選べません(尾形百之助/第11巻第103話)

尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)は妾の子供で、父は尾形とその母を放置していた。

精神を病んだ母は幼い尾形に、冬の間自分を捨てた男が好んで食べていたあんこう鍋を材料が手に入る時期には毎日作り続けるようになった。

尾形はあんこう以外の食材があれば母の手を止められるかもと考え、古い銃で鳥を撃ち差し出すが、母はそれでもあんこう鍋を作り続ける。

そんな日々は、尾形が母に毒を盛ることで終わるが、葬儀くらいは母が想い焦がれた父が来るのだろうと思っていた尾形の期待は裏切られる。

やがて成長した尾形は戦地で異母弟・花沢勇作(はなざわ ゆうさく)と出会い、自分と違って両親に愛されて育った彼をも殺害する。

しかし尾形は異母弟を恨んで殺したのでない。

弟が死んだと聞かされたら、父はいままで顧みなかった妾の子を思い出すのか気になった、と動機を語るのだ。

親が子を選べない状態になったなら。

もし子が一人だけだったなら愛を得られたのかを確かめてしまった尾形。

彼の行為は恐ろしく、冷酷である。

しかし独白の中に挟まる回想の幼い尾形が手にするには猟銃は大きい。

愛され守られるべき年齢の子供が愛を知らずに育ってしまったがための悲劇。

この結果は必然だったようにも思える。

私にはどうしても知りたいことがある 知るべきことを知って 未来の自分のために前に進むんだ(アシㇼパ/第12巻第113話)

死んだと聞かされていた父がアイヌの金塊を奪った主犯かも知れないとの真偽を確かめるため、杉元らと旅を続けるアシㇼパ。

彼女は旅の途上で、生まれ育った村で帰りを待つ祖母・フチが「二度とアシㇼパに会えない」という悪夢を見たことで身心が弱っているとの伝言を受ける。

杉元はアシㇼパを案じ、一度帰ろうかと提案するが、アシㇼパは子供扱いするなと提案を退け、こう返答したのだ。

これまでも危険な目に遭っているにも関わらず、一度志したことは曲げない

アシㇼパの強さ、見習いたいものである。

俺の魂を抜きたきゃ もっとデカい傷が必要なのさ(第12巻第120話)

不死身と呼ばれている杉元は、致命傷になり得るほどの深手を負いながらも生きている。

アイヌの葬送の風習では故人の持ち物に傷をつけて、持ち主があの世で使えるように魂を抜いてやることを引き合いに出し、杉元は自分の魂を抜くほどの傷は未だに負っていないと体を解す按摩に語るのだ。

アシㇼパはそれを傍らで聞き、「魂が抜けるのはこの世での役割を終えたから」と言い添える。

まだこの世ですべきことがあるのだと、アシㇼパは杉元に言う。

二人の年齢と立場を越えた信頼の深さが垣間見える台詞である。

またこの考え方は「天から役割なしに降ろされた物はひとつもない」との言葉が各巻ごとにソデ部分に入っているのと相通ずる。

アイヌの教えは生きる上で困難に直面した時、迷った時の灯のような力強さがある。 

今夜は我々がシャチとなって狩りにいく(鶴見篤四郎/第13巻第130話)

杉元や白石が金塊の在処を見つけ出したところで情報を奪いに行こうと計画していた鶴見中尉が、駆逐艦を使い大々的に攻撃に出た時の台詞。

シャチ同士が殺し合った後でその死骸を漁りに行く気色悪い生き物であったほうが痛手は少ないと動向を見守っていた鶴見だが、ここぞの場面では総力戦を仕掛ける。

手を打つべきところでは即座に動く。

その姿は指導者としての魅力を備えている。 

我々は『脳みそ欠け友達』だな……(鶴見篤四郎/第14巻第138話)

鶴見篤四郎が金塊を巡り敵対していた杉元にかけた言葉。

昨日の敵は今日の友とは時折目にする言葉だが、第1巻で拷問してでも口を割らせようとした相手に言い放つところが独特過ぎる。

因みに脳みそが欠けても存命していた事例はあるが、性格が変わってしまったりするのだそうである。

日常でこの台詞を使う場面はないだろうが、さらりと伝わりやすいフレーズで関係性を固定しようとする鶴見中尉の人たらし術が集約されている。

対人関係というあやふやなものを先手で言葉に表し、己のいいように誘導する手腕に優れたある種のカリスマ性が見て取れる一言

この世に生まれ落ちて命をどう使うか 私はそれでいい(土方歳三/第18巻第176話)

入れ墨の囚人・関谷輪一郎(せきや わいちろう)の奸計により攫われた土方歳三。

関谷は善良な男だったが、すぐ隣を歩いていた愛娘を落雷で失ったことが切っ掛けで、毒を駆使して人の運を試すようになった。

己の命は助かり、娘の命が奪われてしまった事で神を信じられなくなった関谷は、毒と無毒の丸薬を織り交ぜて標的に定めたものに飲ませ、犠牲となるものの運を試す行為を繰り返す。

土方にもトリカブト、ストリキニーネ、フグ毒、青酸カリを仕込んだ蚕の繭を選択させ飲ませたが、土方は度胸と若いころの薬売りの知識を駆使し、毒の効果を相殺する手を密かに打ち生き延びた。

瀕死だと油断していた土方の一刀で致命傷を負った関谷は、ようやく下された神の裁きだと言って事切れる。

その亡骸を前に、土方は「神のことはよくわからん」と言い、この台詞を口にする。

残酷な現実を前にすると、関谷のように人の思惑を超えたもののせいだと片付けたくなる時もある。

しかし土方は、経験と度胸が運命を引き寄せた、とどこまでも能動的で現実的である。

まとめ

以上、『ゴールデンカムイ』の名言を厳選して15個紹介した。

ここに上げたのはごく一部だ。

一巻ごとに名言・名場面・変顔・笑える場面のゴールドラッシュな『ゴールデンカムイ』。

大人な諸氏にはぜひお手に取って頂き、北海道からロシアに及ぶ血沸き肉躍る冒険活劇をご堪能頂きたい。

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