岸本斉史さんによる忍者を主人公にした大人気マンガ『NARUTO』
2014年に最終回を迎えたが、ナルトの息子を主人公にした「ボルト」が、現在続編として連載されていることからも分かるように、今もなお、根強い人気があることをうかがえる。
『NARUTO』には、名場面が数え切れないほどたくさんあるが、今回は、その中から厳選した15の名言を紹介する。
目次
- ぜってェー!近道なんかねェーってことはよ!!(ナルト)
- 証明してやる・・・このオレが・・・この世には英雄がいるって事を証明してやる!!(ナルト)
- いいんだぜ。うれしい時には。うれしい時には泣いてもいーんだぜえ!(ナルト)
- 強いやつでいるってことだけがお前がこの世にいていい理由なのかよ(ナルト)
- あのゲジマユは毎日毎日すっげー特訓したんだろ毎日毎日・・・お前よりもな・・・そんだけのことだってばよ(ナルト)
- まっすぐ自分の言葉は曲げね・・・オレの・・・忍道だ!!(ナルト)
- ハンデがあるくらいの方が、燃えるってばよ!!(ナルト)
- 人のこと勝手に決めつけるな!!(ナルト)
- お前みたいな運命だなんだ、そんな逃げ腰野郎には、絶対負けねぇ!!(ナルト)
- 自分だけのために戦ったって、本当に強くなんかなれねぇんだ・・・(ナルト)
- 一人ぼっちの・・・あの苦しみは ハンパじゃねーよなぁ・・・お前の気持ちは・・・なんでかなぁ・・・痛いほど分かるんだってばよ・・・(ナルト)
- おかしいんじゃない。嬉しいんだよ。お前に勝てると思ったらな(ナルト)
- 仲間をなんだと思っているんだ!(ナルト)
- おれにとっちゃ、やっとできた繋がりなんだ!!(ナルト)
- 賢いっていうのがそういう事なら、オレは一生バカでいい・・・(ナルト)
- まとめ
ぜってェー!近道なんかねェーってことはよ!!(ナルト)
1巻、第2話。
ナルトが3代目火影の孫、木の葉丸に向かって言った言葉。
里の人たちは、火影の孫だからということで自分を認めてくれないと思っている木の葉丸。
ナルトが火影を目指すのも里の人たちに自分のことを認めてもらいたいから。
木の葉丸とナルトには共通しているところがあったため、気が合ったのだろう。
2人で術の練習をしているとき、自分が力不足だと感じて、悔しがった木の葉丸にナルトは励ますように、このセリフを言った。
何かを成し遂げたいと思ったとき、早く結果が出てほしいと思ってしまうのが、人間の性。
しかし、何かを成し遂げた人は、長い時間をかけて、人並み以上の努力をしたからこそ、認められる存在になる。
日々の努力を惜しまず、続けることの大切さを教えてくれたシーンである。
証明してやる・・・このオレが・・・この世には英雄がいるって事を証明してやる!!(ナルト)
3巻、第20話。
タズナという波の国のおじいさんの護衛を任されたナルトたち。
タズナには、イナリという孫がおり、イナリの父親は、国の英雄とされていた男であった。
しかし、ガトーという波の国に目をつけていた男に殺されてしまう。
それを目の当たりにしたイナリは、ひどく傷つき、いくら国のためだからといって命を奪われてしまうようであれば、英雄なんていない方がいいと思い込んでしまう。
その話を聞いていた、ナルトがいったのが、このセリフである。
生まれてから両親のいないナルトは、大切な人を奪われてしまったイナリの気持ちに共感したから自分が英雄となることで、イナリの抱いている悲しさを少しでも和らげようとしたのかもしれない。
結果的にイナリは、ナルトの力強い言葉に後押しされ、敵に果敢に向かっていくことになる。
相手のことを想った言葉と行動は、その相手を変えることにもつながる。
人は、自分ではない誰かに変わってほしいと願ってしまうものであるが、人を変えようとする前に、まずは自分が変わらなければ、どんなにいい言葉を言ったとしても相手には響かない。
ナルトの言葉に説得力があるのは、絶対に自分が英雄になってやるという強い意志があるからだ。
いいんだぜ。うれしい時には。うれしい時には泣いてもいーんだぜえ!(ナルト)
3巻、第23話。
母親を助けたイナリに向かって、ナルトが言ったセリフ。
ナルトに泣き虫呼ばわりされたイナリであったが、敵の忍者に母親が連れられてしまったとき、母を助けようと勇気を振り絞って敵に立ち向かっていった。
そんなイナリの姿を見て、ナルトは「お前はつえ~よ。」と称賛の声をかける。
褒められたことに嬉しくなったイナリは、嬉しさのあまり泣いてしまう。
人が涙を流すとき、多くは悲しいときや悔しいときである。
しかし、そのようなネガティブな状況では、涙を流したところで、現状は何も変わらない。
マイナスの感情をもとに行動して、成功したとき、そのときに流す涙は、成長の印だということを教えてくれた一言である。
強いやつでいるってことだけがお前がこの世にいていい理由なのかよ(ナルト)
4巻、第30話。
「僕を殺してください。」と言った白(ハク)に対して、ナルトが言った一言。
両親を失い、生きる希望を見失っていた白は、ザブザに助けてもらい、その恩として一生ザブザの道具でいることを決めた。
しかし、ナルトに敗れたことで、自分の存在意義をなくし、殺してほしいと懇願する。
自分がこの世に存在できているのは、誰にも負けない強さを持っているからと思っていて白のように、人間の中にも、自分の価値は地位や名誉があるからと思っている人もいるかもしれない。
しかし、人は、生きているだけで価値がある存在。
地位や肩書があるからといって、その人自身の存在意義が変わるわけではない。
ナルトが言ったこの一言には、そんな想いが隠されているのではないだろうか。
あのゲジマユは毎日毎日すっげー特訓したんだろ毎日毎日・・・お前よりもな・・・そんだけのことだってばよ(ナルト)
5巻、第38話。
ロック・リーに負けて、悔しがるサスケに向かってナルトが言ったセリフ。
2人が戦ったあと、包帯から、ちらりと見えたリーの手には、無数の傷があった。
それに気づいたナルトは、リーが並大抵の努力をしてきたわけではないということを悟る。
人間は、すぐに結果を求める生き物である。
しかし、大きな成果を出す人は、他人には見えないところで、コツコツと努力をしているものである。絶対に。
結果の裏には、人並み以上の努力や練習が必要であるということを改めて感じられる一言である。
まっすぐ自分の言葉は曲げね・・・オレの・・・忍道だ!!(ナルト)
5巻、第43話。
中忍になるための試験に挑むナルトとその仲間たち。
中忍になるためには、全10問の問題を解いていくが、10問目はこれまでとルールが異なり、受けるか受けないかを選択できる。
受けなければ、3人とも失格になるが、試験を受けて正解できなければ、今後、一切、中忍試験を受けられなくなってしまう。
そんな、人生をかけた選択を迫られたとき、ナルトが言った一言だ。
自分の信念を貫こうとする人は、絶体絶命の選択を迫られたとしても、困難なことや理不尽なことに正面から立ち向かっていける。
逆に、選択に迷ってしまったときは、心からの覚悟ができていないということ。
人生の軸が定まっている人は、迷いがないから強いのである。
ハンデがあるくらいの方が、燃えるってばよ!!(ナルト)
7巻、第62話。
中忍選抜試験、最終日、森の中にある塔を目指しているときナルトが言ったセリフ。
森の中には、ナルトたちを狙っている敵がたくさんいて、いつ襲われるのか分からない状況であった。
しかし、そんな場面でも、ナルトは恐れを感じることなく、むしろ敵と戦うことを楽しんでいる様子がうかがえる。
目指すものが明確にある人は、どんなに過酷な状況だったとしても、その場を楽しむことを考えている。
だからこそ、どれだけ困難な状況であっても、乗り越えることができ、より大きく成長できるのだろう。
人のこと勝手に決めつけるな!!(ナルト)
9巻、第78話。
中忍選抜試験で日向ヒナタと日向ネジが戦うことになった。
2人は、日向家の宗家と分家という関係。
試験が始まる直前、ネジはヒナタに対して「人は決して変わることなどできない。落ちこぼれは落ちこぼれだ。その性格も力も変わりはしない。」と言い放つ。
ヒナタの発言に納得がいかなかったナルトが言ったのがこのセリフである。
ヒナタは、幼いころから優しく、気弱な性格のため、家族から忍に向いていないと言われていた。
それでも、ヒナタはヒナタなりに変わろうと努力をしていたが、それを認めてくれる人が誰もいなかった。
ナルトもナルトで、忍者アカデミーのときの成績は最下位で、誰も認めてくれなかったが、それでも、努力を重ね、イルカやカカシに少しずつ認められるようになってきた。
だからこそ、人は変わることができないと言ったネジの発言が許せなかったんだろう。
これは、わたしたちにも言えることで、確かに、努力でどうにもならないことはある。
だからといって、変わることができないと思い込んでいると、努力さえしなくなり、成長は止まってしまう。
限界まで努力した先に人の成長がある、そんなことを考えさせられる一言だ。
お前みたいな運命だなんだ、そんな逃げ腰野郎には、絶対負けねぇ!!(ナルト)
12巻、第103話。
中忍本選試験では、ナルトとネジが対戦することに。
ヒナタとの戦いの後も依然として、「人は変わることができない」と思い込んでいるネジ。
その原因は、ネジの家系が、分家であり、分家の者は、宗家の人間のために命を張らなければならないという掟があるからだった。
実は、ネジの父(日向ヒザシ)は、宗家である双子の兄(日向ヒアシ)のために、影武者となって死んでいったのである。
ネジにとって、父を失ったときのショックは、非常に大きく、宗家と分家という変えることのできない運命の定めを憎んでいる。
しかし、ナルトから言わせると、それは、運命を言い訳にして、何も変えようとしない、ただの臆病者だということである。
人は、何かを変えたいと思っても、言い訳をして結局、何もしないことがある。
言い訳は作り出そうと思えばいくらでも作り出せる。
本当に変えたいことがあるときは、どんなに無謀だと分かっていても、挑戦するものだということをこの一言から感じられる。
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