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歌詞の”お前”は誰?『東京リベンジャーズ』の主題歌「Cry Baby」徹底解剖!

この記事では、音楽と読書をこよなく愛するライターが、歌詞を軸にして楽曲構成やメロディの情報などを折り込みながら流行の楽曲を解説する。

今回のテーマは、アニメ『東京リベンジャーズ』のOP主題歌にもなったOfficial髭男dismの「Cry Baby」。

新鮮な楽曲構成やアニメと密接にシンクロした歌詞に注目してもらいたい。

歌詞に登場する”お前”が誰なのかについても考察し、最後は読書好きな人間として、この曲が好きな人におすすめの本や漫画を紹介する。

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アニメ『東京リベンジャーズ』はヤンキー×タイムリープの熱い物語

Official髭男dismの 「Cry Baby」はアニメ『東京リベンジャーズ』、通称『東リベ』のOPである。

以下がそのあらすじだ。

2017年、主人公となるのは26歳フリーターとして底辺のような生活を送っていた花垣武道。

ある日、中学時代の彼女だった橘日向が弟の直人とともに東京卍會(略称:トーマン)の抗争に巻き込まれ死亡したニュースを見る。

その翌日、武道はバイト帰りに何者かによって電車のホームへと突き落とされてしまうが、目を開けるとそこは12年前、2005年の世界だった。

武道にとって絶頂期でもあった2005年と2017年を行き来して、日向を助けるために佐野万次郎(略称:マイキー)や龍宮寺堅(略称:ドラケン)らがいる東卍で成長していくというストーリー。

「Cry Baby」はOfficial髭男dismの新しい境地「ヘヴィな名曲」

主題歌に抜擢されたのは今や知らない人はいない人気バンドOfficial髭男dismヒゲダン”である。ヒゲダンは島根県で結成された4人組バンドで「Pretender」など爽やかな曲のイメージがあるが、実はボーカルの藤原聡はディープ・パープルやドリームシアターなどハードロック、ヘヴィメタルも好きだと公言している。その影響が一番強く滲み出ているのが「Cry Baby」だろう。

「泣き虫」という意味を持つタイトルとは裏腹に、かなりへヴィな楽曲に仕上がっている。

まずイントロのマーチや銃の装填音が、軍隊を連想させ聴き手の緊張感を一気に高める。不穏な雰囲気を保ちつつも、キャッチーで耳馴染みが良い。

2番、『どうして』のシャウトの後はヘヴィーメタルの手法であるブレイクダウン(テンポを落とし同じタイミングで演奏する技。平たく言えば、頭を縦に振りたくなるようなリズムパターンことを指す)が用いられ、強烈なインパクトを残す。怒りや後悔、悲しみが入り混ざった感情の渦に飲みこまれる。

そして「Cry Baby」の最大の特徴の1つに「転調」がある。藤原本人も「鬼のように転調している」とインタビューで答えており、その転調がタイムリープのニュアンスを伝える大きな役割を担っている。

最後まで“全部乗せ”の展開でありながら、ラストは高らかに歌い上げる。

フィナーレは、これまでの目まぐるしい展開などまるで無かったかのように完璧に巻き取ってしまうほど美しい。

これだけ展開があれば、組曲のように長くなるか、破綻して不自然に聴こえても何ら不思議ではないのに見事に4分間にまとまっている。異常なほどの情報量が、卓越した編集力で成り立っている2021年を代表する名曲だ。

歌詞に登場する”お前”とは誰なのか?

「Cry Baby」の歌詞に出てくる登場人物は主に主人公と “お前”の二人だ。

『東リベ』には数多くの登場人物がいるが、この主人公とお前”は一体誰を指しているのだろうか。

胸ぐら掴まれて 強烈なパンチを食らってよろけて
肩を並べうずくまった
予報通りの雨にお前はにやけて
「傷口が綺麗になる」なんて嘘をつく

“お前”は雨に打たれながらも「傷口が綺麗になる」と言ってのけ、「口喧嘩さえ上手く出来ないくせして」喧嘩で仲間を守ろうとするようなやつだ。

一方で主人公は「強烈なパンチを食らって」ボロボロな状態でありながらも“お前”の言葉に胸が打たれている。

雨の中、ボロボロな状態で敵に立ち向かうといえば、「8・3抗争」で武道と刺されたドラケンが、仇であるキヨマサを倒すシーンが脳裏を過る。

つまり、主人公はドラケンで、お前”は武道となる。

しかし2番では

反撃のパンチを繰り出すくらいじゃなきゃお前の隣には立てないから

忘れるな忘れるなと言い聞かせ続けたのに どうして(やり直して しくじって)

という歌詞がある。ドラケンは反撃のパンチが出ないような人ではないし「やり直して しくじって」も辻褄が合わない。主人公が“お前”と対等な関係であろうとしていることも分かる。

また”お前”と呼べてしまう距離感に2人の親密さが伺える。

『東リベ』の中で”お前”という関係性が似合うのはマイキーとドラケン、マイキーと場地、場地と千冬などが挙げられるが、感情がダダ漏れなフレーズ「忘れるな忘れるなと言い聞かせ続けたのに、どうして(やり直して しくじって)」が最も似合う人物はやはり武道しかいない。

歌詞全体が「8・3抗争」を舞台にしていて、主人公が武道だとするならば、2番は1番とは逆で、お前”は武道から見たドラケンを指すのではないだろうか。

武道がドラケンのことを”お前”と呼ぶかと言われれば微妙なところだが、歌詞は音を優先させた特殊な言葉でもある。都合よく解釈するならば、武道のこれからの成長を加味して、敢えて“お前”を使用している可能性もある。

これらの理由から、「Cry Baby」に登場する2人は1番が「ドラケンから見た武道」、2番が「武道から見たドラケン」だと考えられる。

「東リベ」とシンクロする点は?「Cry Baby」の歌詞を徹底考察!

『東リベ』のシーンと重ねながら歌詞を考察していく。

まずはAメロの

予報通りの雨にお前はにやけて

この歌詞は先程も述べたとおりドラケンが死ぬとされている8月3日”のことだろう。

武道とヒナ、ドラケンとエマが夏祭りに行き、雨に降られてしまうシーンだ。本当に天気予報通りに雨が降ったのかもしれないが、ここでは情報を得て過去に戻ってきた武道が「やはり雨が降った」と発言したと解釈できる。

いつも口喧嘩さえうまく出来ないくせして
冴えない冗談言うなよ
あまりのつまらなさに目が潤んだ

上記でも説明した通り、この部分ではドラケンのそばにいる口喧嘩も満足に出来ない武道が、喧嘩で何かを変えようとしていることが描かれている。

ドラケンは「冗談いうな」とはぐらかしてしまうが、それはその言葉や態度が嬉しすぎたためだ。その根拠となるのが

あまりのつまらなさに目が潤んだ

で、胸を打たれるまでの感情の動きが簡潔に描かれている。

武道の愚直なまでの純朴さ、その真っ直ぐな愛情に心が震えていること、さらにその喜びを悪口で誤魔化してしまう人間臭さまでをたった3行で伝え切ってしまう描写力に驚かされる。

相手が何であれ日和らない 何度伸されても諦めない
忘れるな忘れるなと言い聞かせ続けたのに

アニメOPでは流れない2番でも、何度もタイムリープし、そのたびに弱気になってしまう武道の弱さと覚悟が描かれている。

「Cry Baby」のMVは”血のハロウィン編”のオマージュ

MVにも特徴がある。

がむしゃらに演奏するメンバーの姿は登場人物たちの勇姿とも重なる。映像をスローにしたり、モノクロでぼやかしたりと、1990年代~2000年代のMVでよく見られた手法も取り入れられている。

ゴミの山で歌う映像は原作の”血のハロウィン編”をオマージュしたものと考えられる。

「Cry Baby」が好きな人におすすめの本・漫画

「Cry Baby」が好きな人ならこんな本も好きだろう、と筆者が考えた作品を3つ紹介する。

コミカライズ版『All You Need Is Kill』

藤原聡は基本的に漫画をメインに読んでいるという。

『東リベ』と同じくループもので何度もやり直す物語の漫画『All You Need Is Kill』がおすすめだ。原作は桜坂洋によるライトノベルだが、小畑健と竹内良輔によってコミカライズされている。全2巻というのも読みやすい。

佐藤究『テスカトリポカ』

ギターの小笹大輔は本好きとしても知られている。2021年4月からメンバー4人がやっているラジオ「LANTERN JAM  TIMES」でおすすめしていたのが佐藤究の『テスカトリポカ』だ。

決して人に勧めるような明るい話ではないが、コロナウイルスなどについても物語に組み込まれていてかなり惹き込まれる。

『小説 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦2021』

映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦2021』は公開が延期されて2022年春が予定されている。そこで主題歌「Universe」を歌うのがOfficial髭男dismである。

映画同様に小説版も発売が延期になったが、こちらは映画よりも一足早い12月31日に発売。楽曲自体はリリースされていても、まだ物語が解禁されていないからこそ、「Universe」を聴き込んでストーリーを想像出来る楽しさがある。

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