ホラー漫画おすすめ15選【あなたの後ろに誰かいる】

人間、幽霊、怪物、常識の埒外の不条理な現象……あなたはどんなものに恐怖を感じるだろうか?

世の中にはたくさんのホラー漫画があるが、キャラクターが忌避する対象は千差万別。

最終的には「疑心暗鬼に囚われた自分が一番怖い」なんてことになりかねない。

今回はマイナーメジャー問わず、面白さは保証付きのホラー漫画15選を紹介する。

『サユリ』【最恐の事故物件】

押切蓮介によるホラー漫画。

ある民家に越してきた平凡な一家が怪異に見舞われ次々死んでいく。

それは家に取り憑く女子高生の怨霊のしわざだった……。

ストーリーラインはオーソドックスだが、そんな印象がひっくり返る後半の展開が痛快。

認知症のおばあちゃん(+唯一の生き残りの孫)が突如正気に返って反撃に転じるのだが、このリベンジターンの暴れぶりが凄まじく、「生きている人間が一番怖い」という結論に辿り着く。

もちろん怨霊の祟り描写も怖く、特に壁の中から弟の断末魔が聞こえるシーンはトラウマになる。

『青野くんに触りたいから死にたい』【死んでしまいたいほど愛してる】

心優しい天然少女・優里と、その彼氏・青野。

一見ごく普通の初々しいカップルだが、青野の交通事故死から事情が一変する。

大好きな彼氏が幽霊になって戻ってくるというのはありがちといえばありがちだが、本作で注目してほしいのは優里のメンヘラぶり。

そもそも思い詰めたら一途極まるストーカー気質であり、ちょっと話しただけの青野に恋をして、彼の訃報を受けるや自殺を図るなど、行動が極端から極端に走りがちで危なっかしい。

生者と死者に分かたれてしまった優里と青野が、試行錯誤して距離を縮めようとするのも見所で、青野が枕に入って、それを文字通りの抱き枕にしていちゃいちゃするなど、怖さとときめきを両立したストーリーには夢中になる。

巻を増すごとにホラーな雰囲気が強くなるのも特徴で、民俗学方面のオカルトネタが好きな人にもすすめたい。

『百鬼夜行抄』【昔からそこにある、人と妖怪の交わり】

今市子の和風ホラー漫画。

霊感のある高校生・律が、普段は父に化けている守護妖怪・青嵐とともに、身のまわりで起きる様々な怪異に巻き込まれていく。

『夏目友人帳』とは似て非なるもので、こちらの方がホラー色が強い。

テーマの立脚点も異なり、『夏目友人帳』が「妖怪とも友達になれる」と謳うのに対し、本作は『妖怪とはわかりあえない』と、本質的な相容れなさを示して終わるエピソードが多い。

原則一話完結で人間関係が入り組んでいる為、一度読んだだけでは理解しきれないことが多いが、二度三度と読み返すうちに「そういうことだったのか!」と腑に落ちる。

異類婚姻譚や土地神の祟り、土俗的な信仰を扱った話が多いので、民俗学に関心がある人も満足の読み応え。

リアル寄りの端正な絵柄が織り成す妖の世界は、眺めているだけでも目の保養だ。

『死と彼女とぼく』【視えるが故の苦悩】

川口まどかによるホラー漫画。

死者の姿を見る能力を秘めたゆかりと、死者や動物の心の声を聞く能力を持った優作が、自分たちのもとを訪れる死者の無念を癒していくシリーズ。

2人のもとを訪れる死者の姿がとてもグロテスクに描かれているのでぎょっとすることも少なくないが、彼らが死亡した背景や事情がわかってくると、怖さより感動の水位が上がる。

非業の死を遂げこの世をさまよっている霊たちを、強い絆で結ばれたゆかりと優作が導いていくストーリーはヒューマンドラマの要素も強く、作中何度涙したことか。

感動できるホラーを読みたい人におすすめだ。

『師匠シリーズ』【こんな師匠と出会いたい!】

2ちゃんねるのオカルト板発、人気シリーズのコミカライズ。

大学生の「僕」と風変わりな大学院生の師匠が、都市伝説や怪談に寄生する怪異と対峙する。

とにかく「僕」を導く師匠のキャラが強烈で魅力的。

無類のオカルトマニアにして霊能力者、不思議な話が舞い込めば即フィールドワークに赴くフットワークの軽さと霊現象に独自の解釈を施す博識ぶりには頭が下がる。

取り上げられるエピソードは創作も入っているのだろうか、目新しいものが多くて飽きさせない。

「俺」と師匠の掛け合いもコミカルで楽しく、ほっと一息吐ける。

2ちゃんねるのオカルト板のノリが好きなら気に入りそうだ。

『幽麗塔』【猟奇殺人鬼、「死番虫」の正体とは?】

『医龍』などで有名な乃木坂太郎のホラーサスペンス漫画。

第二次世界大戦直後の神戸を舞台に、男装の麗人・テツオとヘタレ青年・太一のコンビが、時計塔に眠る埋蔵金の真相に迫る。

江戸川乱歩や横溝正史の小説の世界観が好きなら買って損はない。

時計塔に徘徊する謎の殺人鬼・死番虫が、迷宮の如く入り組んだ通路で凶行を重ねるシーンはスリリングで、残虐な罠の数々と相俟ってサスペンスを盛り上げてくれる。

中盤以降テツオと太一は逃避行にでるのだが、彼らの行く先々で島の因習や村の秘密に関連した猟奇殺人が起こり、巻き込まれてしまうのも大きな見所だ。

『眠れる森のカロン』【この館に入る時は一切の希望を捨てよ】

茂木清香のホラー漫画。

頭身の低いメルヘンチックな絵柄に反し、内容はダークファンタジー寄りのホラー。

どこにあるとも知れない不思議な洋館に迷い込んだ少年は、そこで自分を「王子様」と呼ぶ謎の少女・カロンと出会い一緒に時を過ごすのだが、地下室には恐ろしい怪物が飼われており……。

本作の見所はシリアルキラーの内面とリンクし、有機的な変容を遂げていく館の構造。

登場人物ほぼ全員道徳や倫理観の欠落した狂人であり、可愛い絵柄に騙されて読むと痛い目を見る。

個人的にはフリーホラーゲーム『魔女の家』など、少年少女が洋館に迷い込む系の話が好きな人にすすめたい。

『ひぐらしのなく頃に』【おそるべし雛見沢症候群】

同人ゲーム発でアニメ化もされたヒット作。コミカライズは複数でている。

舞台となるのは寒村・雛見沢村。

東京からの転校生・前原圭一は、ここで出会った仲間とともにクラブ活動に励んでいたが、以前村で起きたバラバラ殺人の事を知ってから日常に変化が兆し……。

ヤンデレ好きならぜひとも押さえておきたいシリーズで、実際読んだ事がなくとも「嘘だッッ!!」と般若の形相の美少女が絶叫するカットは知っているのではなかろうか。

漫画版はオリジナルエピソードの追加でさらに背景が膨らまされており、よりキャラクターに感情移入しやすくなっている。

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