悪霊は怖い。だが人間はもっと怖い。
もし現在、霊現象に悩まされている人がおり、お札や盛塩も効果がないとお嘆きならこんな手を試してみたらどうか。
今回は悪霊に気合負けしない除霊の方法を紹介する。
追い込まれてからが本番!生きてる人間のパワーのほうが強い
押切蓮介の『サユリ』は『貞子』や『呪怨』を連想させる漫画だが、本作は家族が呪い殺され追い込まれてからが本番である。
2巻は生き残った則雄と祖母のリベンジターンだ。
天井や壁のラップ音、あるいは部屋を過る影に悩まされているあなた。
気のせいだから放っておけばいいとか、スルーもしくは泣き寝入りを決めこむ気ならちょっと待った。
悪霊に敗北を認めるのは早すぎる。
生者と死者なら、生きてる人間のパワーのほうが断然強いに決まってる。
弱ったメンタルに付け込むのが悪霊の手口なので、心が折れたら即試合終了だ。
「幽霊なんて怖くない、生きてる人間の方がずっと強い」と無理矢理にでも思い込んで闘志を養ってほしい。
除霊には情報収集が必要!
家族を祟り殺された祖母と則雄は、まず悪霊の正体を突き止めるべく情報収集を開始する。
もしあなたが霊現象の原因がわからず悩んでいるなら、徹底的に調べてみてはどうだろうか。
ラップ音は昼夜の温暖差で建材が鳴っているだけかもしれないし、壁の向こうの変な音はネズミのせいかもしれない。
不動産業者や大家、ご近所さんに手あたり次第に聞いてもわからないなら、いっそネットで調べてみるのもアリ。
今は事故物件検索サイトもあるので、仮に幽霊の仕業ならあなたの住む家が載っているかもしれない。
事件事故の経緯や死因も一緒に書いてあるはずなので、悪霊の弱み(というか成仏させる方法)もわかる。
悪霊も人の子、そこへ付け込め
目には目を、歯に歯を。則雄のばあちゃんはこれを実行する。
即ち、「自分の家族を殺されたのだから相手の家族も殺す気でいく」。
ばあちゃんはまだ人の心を残す悪霊の弱みに付け込み、その家族を拉致って拷問を加える。
出てこなければコイツら全員殺すぞ、と鬼の形相で脅迫する始末で、これには悪霊も慌てて出ていかざるをえない。
幽霊も元は人の子である以上、情はあるはずだ。肉親とあれば尚更だ。
下手に刺激して祟られてはかなわないと弱気になっても事態が改善されないなら、いっそ強硬手段に打って出てはいかがだろうか。
ラップ音がしたら「なにしとんじゃわれえ!!」と怒鳴り飛ばせ。
金縛りにあったらギンギン目ヂカラでガン睨み、鬼気迫る顔芸と奇声で圧倒せよ。
「自分の方が強い」と自己暗示をかける、情報を集める、逆に恫喝する。
祟りなんてなんぼのもんじゃと開き直って生者パワーで圧倒すれば、悪霊も蒸発してしまうに違いない。
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