『バーナード嬢曰く。』は読書家ぶりたい女子高生のさわ子が図書室に入り浸り、本好きな仲間たちとああでもないこうでもないと喋り倒す漫画だ。
さわ子たちが嗜むのはハインラインのSFから『涼宮ハルヒの憂鬱』に代表されるライトノベルまで、実に多岐に及ぶ。
今回は本作に散りばめられた、読書が100倍楽しくなる知恵をご紹介したい。
※『バーナード嬢曰く。』は既刊5巻
ポイント1:色んなジャンルを読もう
本作には読書家ぶりたいから何でも読む(ふりをする)さわ子。
ガチSFオタクで語りがめんどくさい神林。
起業家の半生を綴ったノンフィクションからケータイ小説まで幅広く手を出す遠藤。
推理小説マニアでシャーロキアンの長谷川が登場する。
中でも異彩を放っているのが遠藤。
ひと昔前に流行った本を読んで「やっぱりたいしたことなかったな」と思うのが趣味の彼は、『恋空』で泣ける柔軟な感性の持ち主でもある。
百聞は一読にしかず、ネット掲示板やAmazonレビューでどんなに叩かれてても、実際読んでみなけりゃ面白さはわからない。
食わず嫌いは損。
最近はジャンルレスの小説も増えているし、何があなたの琴線に響くがわからないぞ。

ポイント2:積極的に貸し借りしよう
さわ子たちはおすすめ本を日々貸し借りしている。
しかし神林が押し付けてくる本はハードル高い。
なんといっても量子兵器がどうの、暗黒物質がどうの、アルファ粒子がどうの、難しい用語が羅列されるSFだ。
さわ子は知恵熱を出しながら神林に借りたSFと格闘するわけだが、これが意外に掘り出し物で面白かったりする。
1人だとハズレを掴まされるのを恐れて自分が好きな作家、あるいは好きなシリーズ買いに偏りがちだ。
しかし、友達に押し付けられた本、さらに感想を聞かれる前提とあらば、いやでも読まなきゃいけない。
そこで新たな出会いが生まれる。
上下巻の本を貸した時の感想で一番うれしいのは「続きある?」ですよね。
まさしくその通り、まんまと布教が成功した時ほど「計画通り(ニヤリ)」したくなるシチュはないのだった。
ポイント3:友達と話し合おう
さわ子たち4人は貸し借りした本の感想を放課後の図書室でひたすら喋りまくる。
読書好きなら誰しも夢に描く青春の1ページだ。
SNSやブログで本の感想を書いてる人ならわかるかもしれないが、読んだらそこで終わりじゃなく、コメントをやりとりして盛り上がる事でさらに本の魅力を味わい尽くせる。
さわ子たちもお互いの感想を聞き、「そんな見方もあるんだ!」とたまげたり、「なるほど~」と感心したりする。
SF読みとミステリー読みで本の読み方が違うように、人の数だけ注目箇所は違ってくる。
様々な角度の感想や考察を突き合わせることで、読書中は本筋に気をとられ見落としていた伏線や、登場人物の心情を再発見できるのも読書の醍醐味だ。
この記事を読んだあなたにおすすめ!






【読書会へ行こう!】読書会情報サービス ‐ 国内最大級の登録数
書き手にコメントを届ける