“最終回が完璧な漫画”と聞いて、まず真っ先に何を思い浮かべる?
今回注目したのは、(独断と偏見による)理想的な最終回を迎えた“ジャンプ作品”。
私がこれからピックアップする作品に対し、あなたは共感できる? できない?
※漫画表紙画像は『鬼滅の刃』
ジャンプ作品にしては珍しい潔い幕引き
まず1番記憶に新しいのは『鬼滅の刃』(集英社/以下同)。
私の中でジャンプの人気作品=“10年以上続く”といったイメージがありましたが、『鬼滅の刃』は人気絶頂のさなかにも関わらず約4年3カ月の連載に幕を下ろしました。
そう、同作が完璧な最終回たる所以はまさにココ。幕引きが非常に潔いのです。
加えて宿敵である鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)を倒して、はい。終わり… ではなく、竈門炭治郎(かまど たんじろう)たちの孫世代を描いたのも良かった。
本編では主要キャラクターたちが続々と死んでいく展開が多かっただけに、鬼のいない平和な描写は救いがありました。
中でも個人的に感極まったのが伊黒小芭内(いぐろ おばない)と甘露寺蜜璃(かんろじ みつり)、通称おばみつにそっくりの夫婦が登場するシーン。
2人の“生まれ変わったら一緒になりたい”という願いが、時を超えて叶ったかと思うと自ずと涙が…。
また賛否両論あるものの、私は最終巻ラストに加筆されたポエムも好き。
“想いは不滅”。たった8ページの中に、そんなメッセージ性を感じました。
ファンを感動させたラスト2ぺージの演出!
ラストの演出といえば、昨年7月に幕を下ろした『ハイキュー!!』も負けていません。
最終回の舞台となったのは、東京五輪が開幕した2021年の世界。
物語終盤の大コマには烏野高校伝説のコンビ・日向翔陽(ひなた しょうよう)と影山飛雄(かげやま とびお)の後ろ姿とともに、「長きに渡るご愛読、誠にありがとうございました!」とお決まりの煽り文が掲載されていたのですが… 物語はここで終わらず。
ページをめくると、翌年の世界クラブ選手権大会決勝戦で再び対峙する日向と影山の姿が。
主人公とそのライバルという初期の構図を最後の最後に持ってきた演出には、私を含めた多くのファンが感動を覚えたはずです。
1巻と最終巻を比較してみると…
さて最後は幾たびの“終わる終わる詐欺”を乗り越え、ついに最終回を迎えた『銀魂』。
同作といえば下ネタ、パロディ、ピー音などなど… なんでもアリのお下劣イメージが強いですが、ラストは『銀魂』らしい大団円で幕切れに。
ちなみに個人的には、最終巻の表紙にも注目していただきたい。
じつは1巻の表紙と同じ構図で描かれており、1巻では1人だった坂田銀時(さかた ぎんとき)の周りにはたくさんの仲間たちが集っています。
学生の頃からずっと『銀魂』を見てきた身としては、この表紙だけでも感無量…。
同作の歴史の長さと、これまで紡いできた絆が1ページに集約されているのです。
さて、あなたが思う完璧な最終回はどの作品?
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