壮大な世界観と胸躍る冒険活劇で、私達を魅了してやまないファンタジー漫画。
人間のみならずエルフやドワーフなど多彩な種族が共存する大地には、未知のロマンがあふれている。
物語の進展に伴い、世界の謎が明かされていくのも大きな魅力だ。
今回はおすすめファンタジー漫画35選を紹介したい。
目次
初心者におすすめのファンタジー漫画3選
まずは超王道のファンタジー漫画を3つ紹介する。この3つを抑えておくだけで、ファンタジー漫画の最大の魅力である壮大な世界観を十二分に体感できるだろう。
『FAIRY TAIL』
誰もが認める超王道の魔法ファンタジー
精霊魔道士のルーシィが、主人公のナツと喋る猫のハッピーに出会い、それがきっかけとなって魔道士ギルドの「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」に加入するところから物語が始まる。
本作の最大の特徴は「家族・仲間」がテーマになっていることだ。
通常、少年漫画といえば徐々に仲間を増やしていくことがほとんどだが、本作は最初から主人公たちが多くの仲間に囲まれており、その展開が終始続く。
家族や仲間のありがたみが魔法ファンタジーに落とし込まれていて、それでいて登場する多くのキャラクター達が魅力的な、超王道ファンタジーに仕上がっている。
『不滅のあなたへ』
不死の少年の終わらぬ旅路
観察者によって地球に投下された球状生命には、遭遇したのの姿を擬態する能力があった。
やがてそれは雪原で命を終えた年の姿を模し、「フシ」と名付けられる。
不老不死の少年の終わらない旅路を描いた、大河的スケールのクロニクル。
現代の『火の鳥』に趣が近い。
様々な人や物に姿を変え、世界を巡礼するうちに命の本質を知っていき、空っぽの器を死別の寂しさや喪失の哀しみ、あるいは喜びといった感情で満たしていくフシ。
複雑な背景を持ったキャラクターとフシの旅路が交差し、それぞれの分岐点となるのも面白い。
『転生したらスライムだった件。』
最弱スライムが世界最強に?
ある日、通り魔によって亡くなってしまった主人公が、スライムとなって異世界転生してしまうところからストーリーが始まる。
「異世界転生」と「主人公がスライム」という設定を最大限に活かしたストーリーが特徴だ。
異世界転生系特有の主人公の葛藤がコメディに描かれている反面、シリアスパートも緊張感があって面白い。
それに加え、最弱のモンスターとして知られている「スライム」がチートのように強くなっていくのも読んでいて爽快な気分になれる。
王国ファンタジー漫画3選
王国で繰り広げられるファンタジー溢れるストーリーが魅力の、王国ファンタジー漫画を3作紹介する。王国ファンタジー特有の下剋上や、人間関係が巧みに描かれている名作ばかりだ。
『偽りのフレイヤ』
悲劇を演じさせられるヒロイン
そして久しぶりに帰ってきた幼馴染のアーロンが隣国に狙われていることを知り、フレイヤは城に忍び込むことに。
そこで自分と瓜二つの王子様と出会い…。
少女漫画にありがちな大河漫画テイストの作品だ。このような漫画はラブロマンスをテーマにすることが多いのだが、本作は方向性が少し異なり、入れ替わりファンタジーとなっているのが肝だ。
それでいて悲劇的なエピソードが多く盛り込まれており、次のページをめくるのがドキドキハラハラしてくる。
現代少女漫画のトップを走るシナリオを堪能できるだろう。
『マロニエ王国の七人の騎士』
おとぎ話のような王子ファンタジー
彼女には7人の個性的な息子がいて、彼らが7つの周辺国にそれぞれ外交に赴くストーリーとなっている。
本作の舞台となっているマロニエ王国はスペインがモチーフだ。実際に岩本先生がスペインを取材して参考にしている。
風景画などもアシスタントにあまり頼らず、岩本先生本人が手掛けており、リアルに近い仕上がりになっているのがポイントだ。
7人の息子である「眠くない・博愛・暑がりや・寒がりや・獣使い・剣自慢・ハラペコ」は、そのネーミングの通りの特徴をそれぞれ持っている。
おとぎ話のような世界観でストーリーも進行し、それでいて伏線を張り巡らせているので読み応えのある作品となっている。
『王様ランキング』
勇気をもらえる冒険譚
巨人の両親を持ちながら、力がとても弱く、耳も聞こえず言葉もしゃべれない主人公・ボッジ。
それでも王様を目指そうとするボッジが「カゲ」という友だちを得たことから物語は動き出す…。
小学生向けの漫画のようなテイストの作画だが、超本格派のシナリオとなっている。キャラの設定の作り込みもよく伏線回収のやり方も巧みだ。
「非力な王子が王様を目指していく…」絵本では王道のストーリーだが、大人でも心打たれるエピソードが満載。
「人生が変わる漫画」と言っても過言ではないかもしれない。人生で大切なことを多く学べる作品に仕上がっている。
バトルファンタジー漫画3選
バトルに特化したファンタジー漫画を3作紹介していく。バトルが中心になっているため、非常に分かりやすくスラスラ読めるのが特徴だ。
『終末のワルキューレ』
神と人類の13番勝負
人類を滅ぼそうと決意した神々と、それを阻止するべく戦乙女に選ばれた人類の戦い・ラグナロクを描いた作品。神VS人類による13番勝負が幕を上げる…。
神々は実際に神話に登場する神、人類は歴史上の偉人がモチーフとなっている。そのため、神々や歴史の教養を自然と学ぶことができるのが良い。
バトル一辺倒のストーリーとなっているが、やはり神・偉人になっていることもあって、強い信条をそれぞれのキャラが持っているので、結果的に魅力的なストーリーに仕上がっているのも興味深い。
神と人類によるタイマン13番勝負という分かりやすい設定なので、テンポよく読むことができるだろう。
『青の祓魔師』
運命を切り裂く祓魔師
悪魔の血を受け継いでいる主人公・奥村燐と双子の弟の奥村雪男は神父の藤本獅郎によって育てられていたが、悪魔の登場によって獅郎を亡くしてしまう。
それをきっかけに燐が祓魔師を目指すところで物語が始まる。
女性漫画家が書いている少年漫画ということもあってか、キャラのデザインが美的で非常に読みやすい。
また、世界観の設定も秀逸で、ストーリーの広げ方も巧みだ。
悪魔と人間による戦いがテーマとなっているものの、それをうまく学園ストーリーに落とし込むことに成功しており、読者に馴染みやすい雰囲気が演出されている。
『七つの大罪』
七つの大罪人による壮大なシナリオ
王国転覆を図ったとされる七人の大罪人によって構成された「七つの大罪」の戦いを描いた作品。
主人公のメリオダスは「憤怒の罪」の大罪人。そんなメリオダスは移動酒場を営んでいたのだが、その最中に第三王女のエリザベスと出会い…。
本作の最大の読みどころは、キリスト教の聖書に描かれる「七つの大罪」をモチーフにした設定にある。
本作はこの設定を最大限活用し、キャラの魅力を演出しているのだ。
また、伏線回収のやり方も巧みで、衝撃的な展開に心打たれた読者も多くいる。
バトルシーンも迫力があるので、気軽に読み進められるはずだ。
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