有栖川有栖おすすめ小説13選【炸裂するロジックにひたすら酔え!】

有栖川有栖と言えば、現代の本格ミステリ作家の代表だ。

その作風はひたすら論理に裏打ちされたち密なミステリで、読者を常に唸らしてきた。

些細な伏線をきちんと回収し、納得できない推理などどこにもない。

その中でも私が特に好きな「火村シリーズ」「ノンシリーズ」「異形の探偵シリーズ」「エッセイ集」を紹介したいと思う。

必ずどれか1つは読みたくなるはずだ。

『ロシア紅茶の謎』【火村センセの影の部分が見られる1冊】

江戸川乱歩へのオマージュ作品などバラエティー豊かな国名シリーズ。

中でも表題作「ロシア紅茶の謎」は犯人の度胸と、そのトリックの巧妙さに脱帽せざる得ない。

火村の心理戦と、巧みな話術で犯人を追い詰めていく様はかなり見物だ。

ラストに火村センセの影の部分が垣間見られて、その言葉の深さも考えさせられる1冊である。

『英国庭園の謎』【珠玉の言葉遊びが楽しめる!】

倒叙ものから日本語で遊ぶ暗号まで収録されている国名シリーズ。

なかでも「ジャバウォッキー」は「日本人でよかった!」と思えるようなミステリ。

日本語をこねくり回して、これでもか!というほど火村と有栖を悩ませる。

この1つの物語で本格ミステリのカタルシスが存分に楽しめる。

『カナダ金貨の謎』【火村シリーズの真価はこれだ!】

実は、この国名シリーズ短編集が発売されたとき、ファンはとても浮足立った。

長編ももちろん人気なのだが、久々のこのシリーズの短編集にファンは泣いて喜んだものだ。

短編集なので手に取りやすく、もちろん読みやすい。

特に「船長が死んだ夜」は燃え上がる恋と、「もしかして勘違いでは?」と思わせるラストの余韻がとてもいい。

『怪しい店』【お店にまつわるこわぁい犯罪】

国名シリーズではない火村シリーズの短編集で、テーマは「店」。

一貫したテーマで書かれているミステリだが、彩り豊かな本格ミステリばかりで、国名シリーズだけでは飽き足らなくなってしまった人には特におすすめ。

国名シリーズのようにテーマはちゃんと持たせてあるので、火村シリーズを国名シリーズから入ったとしても抵抗なく読めるはずだ。

『火村英生に捧げる犯罪』【犯罪に魅入られてしまっている火村センセ】

こちらも国名シリーズではない火村シリーズの短編集。

有栖は火村のことを「臨床犯罪学者」と呼ぶが、火村はつくづく犯罪というものに魅入られれてしまっているな、という印象を受ける1冊。

それは決して悪い意味ではなく、火村自身も犯罪を解き明かすことに魅入られてしまっているのだ。

テーマ性を持たせていない火村シリーズが読みたい人におすすめ。

短編集ながらボリューミーで、大満足な1冊になるはずだ。

『46番目の密室』【その鮮やかな密室を目撃せよ】

大御所作家の別荘へと有栖が招かれたことによって巻き込まれる火村シリーズの長編。

王道の密室ものといえばそうなのだが、その推理の過程での2人の会話もとても楽しい。

有栖がまともじゃない推理を披露するのはいつものことだし、火村が考えを話さないのもいつものこと。

2人のデフォルトの姿が垣間見れるのは読者もきっと楽しいだろう。

火村シリーズの長編はこの1冊からどうぞ。

『海のある奈良に死す』【秀逸すぎるタイトルに脱帽】

有栖の同業者が死体で見つかり、有栖はその最後に話した人物として火村と調査を開始する火村シリーズの長編。

ここまでタイトルが意味深で、秀逸な有栖川作品ってあります?と声を大にして言いたい。

火村シリーズの長編であるため、かなり入り組んだロジックが炸裂する。

論理的に推理するとはまさにこのことである。

『インド倶楽部の謎』【死を予言されたらどうするか】

「インド倶楽部」と呼ばれる集まりのメンバーが相次いで殺害され、その謎に包まれた集まりとともに殺人事件の調査をする国名シリーズの長編。

ここまで謎を引っ張ります?と言いたくなるもったいつけた謎解きがかなり魅力的な国名シリーズの最新作。

解かれる謎もかなり読み応えがあり、ボリュームに圧倒されないカタルシス。

国名シリーズの短編が物足りなくなったら、ぜひこの最新の国名シリーズの長編を。

『濱地健三郎の霊なる事件簿』【異形のイケオジ探偵】

こちらはミステリはミステリでも、がっつりと心霊ミステリ。

ホラーまではいかないが、普通に幽霊も心霊現象も登場する。

ただし、恐怖よりも興味が勝ってしまうのがミステリ好きの性。

ミステリ要素もふんだんに含んでいるので、ホラーが苦手という人もほかの有栖川作品と同じように読めるのでご安心を。

『壁抜け男の謎』【江神でも火村でもないならこの1冊だ!】

ノンシリーズの有栖川有栖傑作短編集。

読者への挑戦状から、メタフィクション、SF系、ファンタジー系ミステリまで、とにかくジャンルは多岐にわたる。

シリーズものに手を出すのは……とためらっている人や、試しに有栖川作品を読んでみたい人には特におすすめ。

ここから火村シリーズに行くもよし、別のシリーズに行くもよし。

有栖川作品の傾向と対策に。

『有栖川有栖の密室大図鑑』【密室を学び、密室の楽しさを知る】

有栖川さんのデビュー30周年に合わせて復刊した1冊。

国内ミステリから海外ミステリまで、幅広い密室をイラスト付きで解説してくれている。

ミステリのプロに直接、密室の講義をしてもらえる贅沢な本なのだ。

文庫特別編もついているとこもかなりおいしい。

『ミステリ国の人々』【こんな登場人物いたっけ!?と驚きの連続】

古今東西、国内から海外まで様々なミステリの「登場人物」たちにスポットを当てた1冊。

ミステリ好きなら誰でも知っているキャラクターから、埋もれてしまっているキャラクター、名前がつけられてないキャラクターまでたくさんの登場人物たちが紹介されている。

そのキャラクター性のどこが上手いかを指摘している部分は、思わずうなってしまう。

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