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『一九八四年』あらすじと感想【全体主義国家の恐怖を描くディストピア小説の最高傑作】

『一九八四年』あらすじと感想【全体主義国家の恐怖を描くディストピア小説の最高傑作】

1984年のオセアニア。

〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が覇権を握る全体主義国家の中で、〈真理省記録局〉に属する〈ウィンストン・スミス〉は、社会のあり方に漠然とした疑問を抱き、禁止されていた日記を綴りはじめる…。

更に、同じ疑問を持つ女性〈ジューリア〉との出会いが、彼の運命を変えていく…。

〈史上最高の文学100〉に選定され、今なお様々な作品に影響を与え続けるディストピア小説の最高傑作。

こんな人におすすめ!

  • SF小説が好きな人
  • 政治、哲学に興味がある人
  • ディストピア小説が好きな人

あらすじ・内容紹介

1984年。

世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉の3つの超大国に分かれ、戦争を繰り返していた。

〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が覇権を握ったオセアニアは、常に〈テレスクリーン〉によって国民が監視される全体主義国家だ。

オセアニアの〈真理省記録局〉の職員として、日夜記録の書き換えを行なっていた〈ウィンストン・スミス〉。

しかし、そんな毎日に少しずつ疑問を抱いた彼は、国家から禁止されており見つかれば極刑相当である〈日記〉をつけ始める。

日記をつけることにより、更に国家への疑問が膨らんでいくウィンストン。

彼は、国家に対して自らと同様の疑問を抱く女性〈ジューリア〉と出会い、逢瀬を重ねていくこととなる。

更に、彼らの前に現れた〈オブライエン〉。

国家の大敵である〈エマニュエル・ゴールドスタイン〉が作ったとされる秘密結社〈兄弟同盟〉に属する彼との出会いにより、ウィンストンの運命は大きく変わっていく…。

全体主義社会の恐怖を描き、〈史上最高の文学100〉にも選ばれたディストピア小説の最高傑作!

『一九八四年』の感想・特徴(ネタバレなし)

常に監視される全体主義社会の恐怖

戦争は平和なり 自由は隷従なり 無知は力なり

今作の舞台となるのは、1984年の国家〈オセアニア〉だ。

〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が覇権を握ったこの国家は、恐ろしい全体主義社会となっている。

街の至る所から個人の自室にまで〈ビッグ・ブラザー〉の肖像を描いた〈テレスクリーン〉が貼られ、国民の生活はすべて監視下に置かれている。

親子であっても常に疑い監視し合い、通報されてしまえばその時点で極刑が確定する。

極刑が行われれば、その人物は人々から忘れられ、はじめから存在していなかったこととなる。

更に国民は毎日、党と人民の敵〈エマニュエル・ゴールドスタイン〉を心から憎むための〈2分間憎悪〉を日課としている。

常に死と隣り合わせでありながら、多くの人々が納得して暮らしているこの〈恐怖社会〉の描写は、読んでいて非常に息が詰まる。

また物語的には、後述する〈ニュースピーク〉と〈二重思考(ダブルシンク)〉の結実でもある各省庁のネーミングは、著者であるジョージ・オーウェル氏の皮肉とユーモアが詰め込まれている。

主人公が属する〈真理省〉は、歴史や記録の改竄を専門とする省庁だ。

〈平和省〉は半永続的な戦争を続けるための省庁であり、〈愛情省〉は思考犯罪を取り締まり犯罪者を〈蒸発(強制失踪)〉させる。

絶えず欠乏状態であるオセアニアの下流市民に対して、物資や食料の配給を行っているのは〈豊富省〉だ。

冒頭の〈戦争は平和なり〉〈自由は隷従なり〉〈無知は力なり〉というスローガンとも共通する、真逆のことをイコールで結ぶこの話法。

それが国民に違和感なく受け入れられている様子には、きっと空恐ろしさを覚えることだろう。

〈ウィンストン・スミス〉と〈ジューリア〉の逢瀬と、〈兄弟同盟〉

ビッグ・ブラザーがあなたを見ている

そんな恐怖国家の中で逢瀬を重ねる、〈ウィンストン・スミス〉と〈ジューリア〉の行動も今作の重要なポイントだ。

2人は国家に対しての疑問や違和感を共有している。

そんな2人が国家の目を掻い潜って頻繁に逢瀬を重ねる様子は、国家の恐ろしさが明確に描かれているからこそ、緊張感に満ちている。

また、そんな彼らの前に現れる謎の男性、〈オブライエン〉。

かつて〈ビッグ・ブラザー〉と共に国家を築きながら、国家に反旗を翻した人民の敵〈エマニュアル・ゴールドスタイン〉が作り上げたと言われる秘密結社〈兄弟同盟〉。

その結社の一員だというオブライエンとの出会いが、ウィンストンの人生にどのような影響を及ぼすのかからも、目が離せない。

〈ニュースピークの諸原理〉に関する説明も

ニュースピークはわれわれの知っている英語を基盤にしたものだった。

今作の最後には〈ニュースピークの諸原理〉という、作品世界の解説書のようなものが付属している。

単語の指す意味を一義的にしていくことで、言語による思考の幅を狭めていくことを目的とした〈ニュースピーク〉や、矛盾する2つの解をどちらも真実であると信じ込む思考法〈二重思考(ダブルシンク)〉。

今作において重要な要素であるこれらの要素に加え、党のイデオロギーである〈イングソック〉などについて、成り立ちから詳細に解説してくれる。

更にこの〈ニュースピークの諸原理〉は、絶望的な物語に対して、ほんの少しだけ希望を与えてくれるギミックも仕組まれている。

是非とも、注意深く読んでみて欲しい。

まとめ

全体主義社会の恐怖を描いたディストピア小説の傑作にして、〈史上最高の文学100〉にも選ばれた今作は、著者であるジョージ・オーウェル氏の深い洞察力やテーマの普遍性から、今なお力強いメッセージ性を持った作品だ。

社会や政治を考える上での1つの指標にもなるので、是非とも今の世にこそ読んでみてほしい。

ただし、この作品の扱いは非常に注意してほしい。

かつてアメリカでは、著者の思いに反して〈反共主義〉のバイブルとしても扱われたこともある作品だ。

物語を一義的に捉えるのではなく、あくまでも社会を考えるための1つの〈材料〉として扱うべきだろう。

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